食品製造業界のM&Aと事業承継の動向・案件情報2024年最新版

食品製造業界のM&A

食品製造業界に関する最新のM&A動向をご紹介します。 近年の市場推移やトピックス、業界再編にまつわる情報、食品製造業界の周辺業界を含めたM&A・事業承継の事例をわかりやすく解説します。 なお、食品業界全体については食品業界、 食品専門店・スーパーマーケットなどのM&Aについては食品小売・コンビニ業界のページをご覧ください。

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M&A案件(売却・事業承継案件)

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    食品製造
    地域
    東北地方
    売上高
    2億円~5億円

    ・りんご商品の製造から販売まで一貫して自社で行っている。 ・観光客から高い支持を得ており、SNS・各種メディアに数多く露出、高い知名度を誇る。 ・自社所有のHACCP認定工場をもつ。

  • No.14019 交渉中

    食品製造
    地域
    非公開
    売上高
    2億円未満

    ・独自の技術により他社より優位性がある ・品質の高い商品が製造できている

  • No.13940

    食品製造
    地域
    非公開
    売上高
    2億円~5億円

    ・長年の実績により安定した売上がある ・細かな受注対応を行うことで顧客ニーズを満たしている

  • No.13838

    食品製造
    地域
    関東地方
    売上高
    2億円~5億円

    ・工場を有しており自社製造可能 ・販路が広い ・急成長中の企業

  • No.13777

    食品製造
    地域
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    売上高
    非公開

    国内外にて、数々の受賞歴を誇る

希望に沿う案件をご紹介
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食品製造業界の
M&A買収ニーズ

買収・譲受け企業からの要望の一部をご紹介します。具体的な買い手候補企業のご提案は、会社売却先シミュレーションから、無料でお試しいただけます。

  • 2031 食品製造工場 関東 規模は問わない

    PB商品の生産拡大のため。

食品製造業界のM&A案件(譲受け・買い案件)一覧

食品製造業界におけるM&Aの概要

食品製造業界は、近年、M&Aが活発におこなわれている業界です。 食品製造・加工に携わる事業者のM&Aが増えた要因は、後継者不足による事業承継だけではなく、 原材料の高騰や人件費の高騰、老朽化や食品の安全基準の変更に伴う設備投資などへの先行き不安などもあります。 また、成長型のM&Aも活発で、食品メーカー同士のM&Aだけでなく、食品卸や小売業界をはじめ、 食品関連業界全体で再編の動きが活発化しています。

食品製造業の定義

食品製造業とは、原材料を購入し、工業規模で食品や飲料を製造、その製品を販売して収益を得る産業です。
経済産業省の「工業統計」では、パンや菓子、肉製品・乳製品、水産食料品、調味料などの製造は「食料品製造業」に分類され、 ビールや清酒、清涼飲料、たばこなどの製造は「飲料・たばこ・飼料製造業」に分類されています。 ここでは、食料品製造業と清涼飲料や酒類の製造業をあわせて「食品製造業界」としています。

食品としての取扱い製品には多種多様なものがあります。 内容に応じて営業種目が細分化され、その製造形態は概ね、製造物を原料として提供する「素材型」と、 製造物を消費者・需要者に提供する「加工型」に大別されます。食品製造業に従事する企業の約90%、総売上高の約80%は、 加工型が占めており、乳製品やパン・菓子、冷凍食品、惣菜などそのまま消費される食料品を製造する事業者が中心となります。

食品製造業界の現在の市場環境

2022年に公表された「経済センサス」によれば、2021年6月1日時点の製造業全体の事業所数は17万6858事業所、 従業者数は746万5556人となっています。このうち、「食料品製造業」が占める割合は、製造事業所数の12.2%、 従業者数においては製造業計の14.7%と最も多くなっています。 また、2021年の製造品出荷額等は330兆2200億円、付加価値額は106兆6140億円となっています。 このうち、産業中分類別にみたときに「食料品製造業」が占める割合は、製造品出荷額等が9.1%、付加価値額では9.5%となっています。
食品製造業の製品出荷額は、自動車製造業、化学工業に続き3番目に大きく、従事者数では日本最大の巨大産業です。 それにも関わらず食品製造業の生産性は低く、製造業平均の約60%しかありません。なかでも食品製造業の過半数を占める加工型食品製造業の 生産性は50%程度に留まっている状態です。
多くの食品メーカーは生産性が低い状態にあり、その要因は食品製造業の生産上の特性によるものが考えられます。 例えば、食品工場は中小規模の工場が多いこともあり、多くの工場が小ロットで商品数が多い、いわゆる多品種少量生産を迫られるため、 切り替え時間や原材料のロスが多くなります。また、痛みやすい性質の日配食品には賞味期限や消費期限があるため、 大量生産や平準化などの生産の調整が難しく安定した生産が困難です。 このような特性から、食品製造業はほかの製造業に比べ、生産性が低い傾向にあります。

少子化の影響を受け、日本の総人口は2008年の1億2,808万人をピークにゆるやかな減少傾向にあります。 あわせて人口構成も変化しつつあります。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、15歳から64歳の生産年齢人口が総人口に占める割合は 2020年の59.4%(7,406万人)から2040年には53.9%(5,978万人)へと減少することが推計されています。
食品業界としても、消費者が少なくなれば総消費量が減ってしまいます。 とくに高齢者は若者と比べて食が細いため、社会の高齢化が進むことで1人あたりの消費量も減少することが危惧されています。
また、人口減少は働き手の減少にもつながります。 食品製造業・食品工場の現場では、熟練作業者の高齢化による退職や労働人口減による労働力の不足などにより人手不足が深刻な課題となっています。 食品製造業の生産性の改善について、業務プロセスの見直しや業務の平準化、IoT/IT活用による省力・効率化など積極的な対策を講じなければ、 今後さらに難しい状況になっていくことが懸念されています。この厳しい現況を打破するために、食品製造業界内の提携やM&Aだけでなく、 食品卸や小売業界をはじめ、食品関連業界全体を巻き込んだ業界再編の動きが活発になっています。

食品製造業界における
M&A活用のメリット

食品製造業界におけるM&A活用のメリットをご紹介します。

譲渡側のメリット
  • 大手企業、有力グループ形成に伴う規模・生産性の向上による収益性の確保
  • 販路の拡大により販売強化
  • スムーズに後継者問題を解決し、ハッピーリタイアができる
  • 製造ノウハウ・衛生管理の強化
  • 海外への進出の可能性
譲受け側のメリット
  • 既存顧客への新商品の提供
  • 比較的需要が安定しているビジネスを取込み、経営を安定化させる
  • 季節性による繁忙期を分散させる

食品製造業界で
M&Aを実行する際のポイント

食品製造業界でM&Aを実行する際に注意すべきポイントには、下記のようなものがあります。

  • 衛生管理、品質管理
  • 調達や販売における安定性

食品製造業界の
現状・トピックス

食品製造業界の現状・トピックスについてご紹介します。

トピックス

  • 円安により輸入食品・原材料の価格が上昇
  • TPP(環太平洋連携協定)参加による関税撤廃・税率低下による機会と脅威
  • 国内外における食の安全性への関心の高まり
  • 消費傾向の二極分化の進展により堅調な高級食料品に対してデイリーユースの食用品へは価格志向が強まる
  • 少子高齢化に伴い消費量の増加は期待できないが、宅配サービス等の新たな市場が成長している

地場産業として地域経済に大きなウェイトを占める食品製造業

食品産業は、食品製造、卸売、小売、外食産業のいずれも中小零細企業比率が98~99%を占め、事業所の総数は約92万事業所、従業者数は約900万人をこえています。そのうち食品製造業は、全製造業の中でも事業所・従業員数ともに上位にあり、地域経済において地場産業として大きなウェイトを占めています。特に、農林水産業の盛んな地域では、農林水産業とむすびつきの強い食品製造・加工等の食料関連産業が地場産業として大きなウェイトを占めることが多く、北海道、鹿児島、沖縄では製造品出荷額の約30%。雇用面では、製造業の従事者の過半近くを占めるなど、地域経済の安定に重要な役割をもっています。

食品製造業界の現状と変化

2022年の日本の名目GDP(国内総生産)は 556.5兆で対前年比 1.3%とわずかに増加。そのうち、家計消費支出は対前年比 5.1%とやや増加。財貨・サービスの輸出は 19.8%で大幅な増加となりました。2022年の日本経済は、2020年の新型コロナウイルス感染症がもたらしたパンデミックによる経済停滞から徐々に回復傾向にあることを示しています。
これは全経済活動の11.1%にあたり、食品業界が非常に規模の大きい市場であることが分かります。
農林水産省の「農業・食料関連産業の経済計算」によれば、2021年における「農業・食料関連産業の国内生産額」は、前年に比べて0.3%減少し108兆5,321億円となりました。農林水産省の「農業・食料関連産業の経済計算」によると、2020年の農業・食料関連産業の国内生産額は約109兆円でした。

食品製造業においては、2018年以降、全体の生産額はコロナ禍などの影響により減少傾向となりました。しかし、飲料・酒類を除いた加工型製造業は生産指数がほぼ横ばいで推移。堅調に推移しているのは加工肉、乳製品、漬物、生麺類、パン類、野菜飲料、調理済み食品などです。これは単身世帯や共働き世帯の増加とともに中食・惣菜の需要が増えていることが背景となっています。
食品産業においては、感染症対策の規制緩和や各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが予想されています。その一方、エネルギー価格や物価高騰など生産コストの価格転嫁、食料品価格上昇による消費の低迷などの課題に直面しています。

食品製造業における労働生産性の課題

食品製造業の労働生産性は製造業全体の平均に比べて低い水準にあります。食品の素材の特性から人手がかかり生産の機械化が難しい点、原料供給の不安定さや物流コストの高騰などが原因とされます。これらの問題は食品製造業を含む多くの産業において生産性を押し下げる要因となっています。

同時に、食品ロスや海洋プラスチック問題への対応を求められ、安全・安心な食品へのニーズも高まっています。SDGsへの取り組みや食の安全・安心へのコストは必要なものであり、これらを事業全体の中にどう組み込むかが食品製造業にとって大きな課題となっています。

M&A活発化の背景と動向

こうした中、食品製造業界では変化する消費ニーズへの対応や生産性向上、イノベーション推進などを目的として、活発にM&Aが行われています。相手企業も同業者だけでなく、食品小売・卸売、外食、IT、バイオ、不動産など多岐にわたり、今後もこの流れは加速していくと予想されます。

食品製造業界は各種の変化とともに進化し、その中で新たな経営戦略としてM&Aが重要な選択肢となってきています。事業者はその動向を注視しつつ、自社の成長戦略にどう取り入れるかを考えるべき時期に差し掛かっています。

食品製造業の製販一体型M&Aによる成長戦略

食品業界における成長戦略が新たな局面を迎えています。近年、製造と販売の両側面を結びつける、製販一体型のM&Aが食品業界内で増加しています。この動きは、業界再編と新たな競争の激化に対する経営者たちの応えとして、ますます重要性を増しています。

食品製造業は、隣接する食品小売業や食品卸業とも関連性が深く、業務用食品卸の一部企業は食品スーパーや小売店を運営しています。最近では、『6次産業化』と呼ばれる取り組みも官民活発で、農産物・水産物などを生産する『1次産業』から、製造加工を行う『2次産業』、流通販売を担う『3次産業』までを総合的に結びつけ、地域資源を活用した新たな価値を創出する試みが行われています。

6次産業化とは
⼀次産業としての農林漁業と、⼆次産業としての製造業、三次産業としての⼩売業等の事業との総合的かつ⼀体的な推進を図り、地域資源を活⽤した新たな付加価値を⽣み出す取組。

「地域資源を活⽤した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林⽔産物の利⽤促進に関する法律」(六次産業化・地産地消法)前⽂より

製販一体型M&Aを進める食品業の事例

食品小売業界では、地域を拠点に展開する企業が、食品製造会社との統合を進めています。東海地方を拠点に展開するバローホールディングスや、ロピアを中核とするOICグループなどがその代表例です。積極的に食品製造の会社を積極的に買収し、製造機能の内製化に力を入れています。商品調達の中間マージンを減少させると同時に、独自商品の開発によって競争力を向上させています。

製販一体型M&Aを積極的に打ち出している例として、神戸物産グループが挙げられます。
1985年に設立した神戸物産は、2022年10月期の連結売上高は4,068億円、全国に1,000店舗を出店する日本を代表する食品企業です。自社の食品スーパーチェーン「業務スーパー」と製造機能を結びつけることで、生産から販売までのプロセスを一貫して管理する「食の製販一体体制」を確立。神戸物産グループは国内に食品加工工場を25拠点所有し、自社製造だから実現できる品質と価格で、ユニークなPB商品を強みとしています。SNSやテレビなどでとりあげられることも多い業務スーパー。特に話題にされるのは、他店にはないオリジナル商品です。例えば、豆腐パックに入ったチーズケーキ、1リットルの牛乳パックに入った大型プリンや水羊羹などのデザートは、その独自性と味わいで評価されています。これらのオリジナル商品は、M&Aによって取得した工場から生み出されています。工場の再活性化を通じて、差別化された独自の商品を生み出し、市場での地位を確立しています。この取り組みは、商品の創造だけでなく、企業の再生と成長の可能性を示唆しています。工場の再生によって新たな製品を提供し、同時に廃業寸前だった工場に新たな活路を開くことができました。神戸物産グループのM&Aは、異なる分野の企業を取り込むことで、新たな市場を開拓し、売上を拡大した好事例です。こうした事例は、異なる強みを持つ企業同士が協力し、シナジー効果を最大限に引き出すことの重要性を証明しています。

「食の安全」に係る取組みの重要性

食品製造業は、日々の食事を支える非常に重要な産業であり、国民の健康や栄養に影響を及ぼすため、製品の安全性には特に配慮が必要です。消費者は食品の安全性に対して高い期待と信頼を寄せています。一度でも安全性に問題があると報道されれば、その製品の信頼は失墜します。一方で、安全な食品を提供することは消費者の「安心」につながり、長期的にはブランド力と信頼性を高めます。安全性はコストや効率を考慮する前に確立すべき最優先の課題であり、その土台をしっかり築くことが企業価値を高める鍵となります。
2018年に食品衛生法及び食品表示法が改正され、2021年6月1日から、食品リコール(自主回収)を行う場合、食品衛生法及び食品表示法に基づき、リコール情報を行政へ届出することが義務化されました。同じく2021年6月、全ての食品等事業者(食品の製造・加工、調理、販売等)を対象として、HACCP※に沿った衛生管理が完全義務化されました。
食料品製造業として「食の安全」への取組みは不可欠です。今後ますます消費者の食品の安全・安心への関心が高まり、これを受けて食品業界においては、消費者へのわかりやすい情報の開示やトレーサビリティシステムの充実など一歩踏み出した取組みを計画的に織り込むことが課題となっています。

※HACCP (Hazard Analysis and Critical Control Point):HACCPとは、食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。

新たな付加価値業務への転換

食品業界における最大の課題は、「自前主義」からの脱却です。特に中小企業は、限られたリソース内で様々な業務をこなす必要がありますが、すべてを単独で成し遂げることは困難です。こうした課題に対処するために、新たな付加価値業務への転換を図ることが求められています。営業と製造の専門知識を結集し、競争力を高めつつ、自社内でのノウハウの蓄積ができる、製販一体型のM&Aが重要な役割を果たします。

業界再編の波が押し寄せる中、食品業界の経営者たちは重要な選択を迫られています。自社の規模を極限まで拡大し、収益性を向上させる道と、高付加価値型のビジネスへと転換する道。これからの展望にどう向き合うか、その選択が業界の未来を形作る重要な鍵となります。

製販一体型のM&Aは、経営者にとって画期的な道となるかもしれません。異なるスキルセットやビジネスモデルを持つ企業同士が協力し、成長戦略を展開することで、業界の再編に前向きに対応できるでしょう。業界を牽引する経営者の判断が、食品業界の新たな未来を築く上で鍵となることでしょう。

食品製造業の生産性

2021年度の日本の一人当たり労働生産性は、購買力平価(PPP)換算で 818 万円。これに対し製造業の労働生産性は1193万円で、日本の全産業の中で、製造業は比較的高い生産性を示しています。このうち食品製造業の労働生産性は665万円で、全業種平均を下回っています。売上高が国内GDPの約10%に迫る食品製造業ですが、こういったデータから、食品製造業の生産性向上は他の製造業に比べて、低い部類に位置することがわかっています。
食品製造業の生産性が低い主な理由として、多品種少量の生産形態と、中小零細事業者の高い労働集約度が考えられます。
経済産業省のデータによれば、従業員数が300人以上の事業所では生産性が高く、小規模な事業所ほど生産性が低い状態にあり、従業員数と生産性が比例している傾向があります。 食品という製品は、多品種少量生産が一般的であり、機械化が進んでいない小規模事業者ほど人手が必要な生産形態が多いことがあげられます。食品製造業は、従事者数規模では製造業中最大であり、食品製造業、とくに中小零細事業者の生産性向上は、日本の雇用や食品製造業従事者の待遇にとって極めて重要な意味を持っています。

図)製造業全体と食品製造業の労働生産性の推移
図)製造業全体と食品製造業の労働生産性の推移

出典:農林水産省/資料:財務省「法人企業統計調査」
※1 労働生産性=付加価値額÷総人員数 ※2食品製造業には、飲料タバコ飼料製造業を含む、

垂直統合による打開策:M&Aの活発化

2023年8月、農林水産省が発表した2022年度の食料自給率は、カロリーベースで38%、前年度比で横ばいでした。これは2020年度に記録した過去最低の37%からは少し回復していますが、政府が2030年度に45%に到達するとの目標にはまだ届いていない状況です。自給率を押し下げる要因として、小麦や大豆の面積当たりの収穫量が減少したこと、漁獲量の低下の影響が挙げられます。
原材料の調達や物流の高コストを解消するため、多くの企業は垂直統合を進めています。これは、生産から販売、サービスまでを一元管理することで、効率を高める戦略です。特に、バリューチェーンを拡張する垂直型M&Aが注目を集めています。

適切なM&A戦略が企業価値を高める

食品製造業において、売却価格や企業価値は多くの要因によって決まります。それは、収支・財務状況、市場動向、そして買い手とのシナジー等です。特に、自社と相補関係にある企業とのM&Aは、企業価値を高める大きな鍵となります。逆に言えば、M&A戦略が不適切であれば、企業価値は著しく損なわれる可能性もあります。これらを踏まえ、経営者はどのように業界の課題と向き合い、持続的な成長を達成するのか、その策定が求められています。

食品製造業界におけるM&Aは年々増加しています。当社がお手伝いする中でも、製造業が関わるM&Aはもっとも件数が多い業界の一つで、圧倒的な成約実績があります。地域・業界・企業規模にとらわれないマッチング力によって、ベストなパートナーをご提案いたします。食品業界のM&Aや事業承継に関して、ご不明点やご要望などがありましたら、お気軽にご相談ください。

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株式会社日本M&Aセンター

業界別M&Aレポート編集部

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業界別M&Aレポート編集部は、日本M&Aセンターの社員によって執筆・運営されています。各業界・業種のM&Aや事業承継に関する情報、トピックをお届けします。

食品製造業界のM&A動向を動画で解説

当社のM&Aコンサルタントが、食品製造業界の特徴とM&Aの動向を分かりやすく解説します。

食品製造業界の
最新M&A事例を解説

近年に実施された食品製造業界のM&A事例を解説とともにご紹介します。

食品製造業(中食・惣菜)×食品製造業(製粉)
日清製粉グループの中食・惣菜事業の成長戦略、トオカツフーズを完全子会社化

譲渡企業
トオカツフーズ株式会社
譲受企業
株式会社日清製粉グループ本社

実行時期:2019年7月 スキーム:株式譲渡/完全子会社化

株式会社日清製粉グループ本社(以下、日清製粉グループ)は、関連会社であるトオカツフーズ株式会社(以下、トオカツフーズ)との株式譲渡契約を締結。その後、2019年7月4日付でトオカツフーズの全株式を株式譲渡の方法により取得。トオカツフーズは、株式会社日清製粉グループ本社の100%子会社となりました。

トオカツフーズ株式会社は、1968年に設立され、総合中食サプライヤーとして、コンビニエンスストアを中心としたデリカ惣菜事業と、宅配ルートを中心とした冷凍惣菜事業を展開していました。
株式会社日清製粉グループ本社は、製粉事業で国内トップシェアをもつ日清製粉と、パスタなど加工食品最大手の日清フーズを基幹企業とする持ち株会社。

日清製粉グループは、中食・惣菜事業を成長分野の一つと位置付け、グループの主力事業に育てるべく取り組んでおり、両社は2012年12月の資本提携を通じて、協力関係を築いてきました。トオカツフーズの完全子会社化により、両社の協力関係をさらに発展させるとともに、中食・惣菜事業及び冷凍食品事業の一層の拡大を目指しています。

M&Aによるシナジー効果

日清製粉グループの100%子会社となったトオカツフーズは、両社が長年培ってきた研究開発力や品質管理体制、製造ノウハウを共有し、『常温・チルド・冷凍』3つの温度帯の商品を世に送り出す、総合中食サプライヤーとして更に成長しています。また、特定チェーンのPB(プライベートブランド)商品を製造するだけでなく、独自のNB(ナショナルブランド)商品として、食事宅配サービス「おまかせ健康三彩」などのブランド商品を立ち上げるなど、食品メーカーとしての活動も幅広く展開しています。

【2022年】会社分割による中間持株会社設立、中食・惣菜事業の競争力強化

日清製粉グループは、成長分野の1つとして育ててきた中食・惣菜事業を、さらにグループの“中核事業”として発展させるため、2022年7月、会社分割により事業を統括する中間持株会社の「株式会社日清製粉デリカフロンティア」を設立しました。
日清製粉グループの中食・惣菜事業は、主に事業会社であるトオカツフーズ株式会社、株式会社ジョイアス・フーズ(2016年子会社化)、イニシオフーズ株式会社が担っています。今後は、日清製粉デリカフロンティアが中心となって3社を統括し、日清製粉グループ各社との人的交流や技術交流などによる経営資源の有効活用を推進。中食・惣菜という成長市場において、競争力強化を図ります。

調味料類製造×調味料類製造(ソース)
ブルドックソース、お好み焼きソースメーカーのサンフーズを子会社化

譲渡企業
サンフーズ株式会社(広島県広島市)
譲受企業
ブルドックソース株式会社(東京都中央区/東証プライム2804)

実行時期:2019年10月 スキーム:株式譲渡/完全子会社化

調味料メーカーのブルドックソース株式会社は2019年10月、広島風お好み焼ソースを主力とするサンフーズ株式会社の全株式を取得し、完全子会社としました。

サンフーズは、ソース類、食酢を中心とした液体調味料の製造を主力とする調味料メーカーです。1916(大正5)年に広島で創業し、全国的な人気を持つ広島風お好み焼き用ソースの「ミツワソース」「ヒガシマルソース」でも知られています。
ブルドックソース株式会社は、東京都中央区に本社を置く調味料メーカーです。1902年(明治38年)に創業し、1905年からソースの製造販売を手がけました。2005年には、イカリソースのブランドを取得し関西地方の市場を強化しました。

東京に本社を構えるブルドックソースは、ソース事業の拡充策として、2005年に大阪のイカリソース株式会社を買収。続いて、2019年に広島のサンフーズをグループに迎え入れることで、「ブルドックソース」「イカリソース」に続く新たなブランドを獲得しました。
東西エリアそれぞれで知名度のあるソースブランドを傘下に入れ、相互の人材・技術交流を通じて、競争力向上に取り組みます。

サッポロHD、「神州一味噌」の宮坂醸造を子会社化

譲渡企業
宮坂醸造株式会社(東京都中野区)
※2017年社名変更:神州一味噌株式会社(長野県諏訪市)
譲受企業
サッポロホールディングス株式会社(東京都渋谷区)

実行時期:2016年9月 スキーム:第三者割当増資/子会社

ビール大手のサッポロホールディングス株式会社は2016年9月、味噌などの製造販売を手がける宮坂醸造株式会社の第三者割当増資を引き受け、子会社化しました。宮坂醸造は宮坂ホールディングス株式会社(長野県諏訪市)の子会社でしたが、出資後の持ち株比率はサッポロホールディングスが 51%、宮坂ホールディングスが 49%となります。 ※同名の酒(真澄)を主業とする宮坂醸造株式会社(長野県諏訪市)は本件の対象外。

宮坂醸造は、「神州一」ブランドを核に味噌・即席味噌汁・フリーズドライ製品の製造販売を手掛けています。味噌事業創業100年の2016年に、サッポログループ傘下入りし、翌2017年、神州一味噌株式会社へ社名変更しました。
サッポロホールディングスは、日本の大手ビールメーカーであるサッポロビール、清涼飲料水メーカーのポッカサッポロフード&ビバレッジなどを傘下に持つ純粋持株会社です。主に酒類事業、食品・飲料事業、外食事業及び不動産事業を展開しています。

子会社化について、サッポロホールディングスは、「神州一ブランド」を持つ宮坂醸造がグループに加わることで、グループ各社とのシナジーを最大限に引き出し、食品領域の拡大を通して、サッポログループ全体の成長戦略を加速させるとしました。
本件M&A後、サッポロホールディングスでは、ビールや飲料に加え、大豆や発酵などの研究に取り組むなど、研究開発の幅を広げています。

飲食店(カフェ)×飲料品メーカー
伊藤園、タリーズを展開するフードエックス・グローブを完全子会社化

譲渡企業
フードエックス・グローブ株式会社(東京都港区)
※2008年社名変更:タリーズコーヒージャパン株式会社
譲受企業
株式会社伊藤園(東京都渋谷区)

実行時期:2006年10月 スキーム:株式譲渡/連結子会社

フードエックス・グローブ株式会社は、子会社であるタリーズコーヒージャパン株式会社を通じて、スペシャルティコーヒーの「タリーズコーヒー」等を日本全国で展開しています。日本法人は、本国とは別法人で1997年に第1号店を銀座にオープン。2005年に日本における「Tully’s」商標権を完全取得しています。
株式会社伊藤園は、茶製品および清涼飲料水メーカーです。緑茶ペットボトル飲料でシェアトップ。1964年に創業し、茶葉を小分けにして梱包するパック茶、世界初の缶入りウーロン茶の開発などの実績があります。

2006年10月24日までに、タリーズジャパンの創業者であるフードエックス・グローブの松田社長から株式4%を取得。同月25日、伊藤園はフードエックス・グローブの発行済み株式36.4%を取得することを発表。伊藤園はフードエックス・グローブの筆頭株主となり、同社は伊藤園の持ち分法適用会社へ。同月26日、株式を追加取得(36.4%から51%)することを発表。フードエックス・グローブは、伊藤園の連結対象子会社となりました。

2007年6月、伊藤園は、連結子会社フードエックス・グローブ株式について、SBIホールディングスの連結子会社SBIキャピタル(東京都港区)から、追加取得することを発表しました。伊藤園はすでにフードエックス・グローブの筆頭株主でしたが、SBIが保有するフードエックス・グローブの全株式(発行済株式の28.96%)を取得することで、株式保有比率を51.49%から80.45%に高め、経営の一体化を進めたい考え。
この後も伊藤園は、フードエックス・グローブの株式を買い進め、最終的に完全買収を実現させています。

2008年4月1日、フードエックス・グローブ株式会社がその子会社のタリーズコーヒージャパン株式会社を吸収合併し、商号を「タリーズコーヒージャパン株式会社」に変更。2023年現在、タリーズコーヒージャパンは伊藤園の完全子会社となっています。

M&Aによるシナジー効果

伊藤園は、コーヒー事業の強化を目的として「タリーズコーヒー」のショップを運営するフードエックス・グローブを2006年に連結子会社化。その翌2007年、タリーズコーヒージャパンと初めて共同開発したチルドカップ製品を発売。2009年には「TULLY’S COFFEE」ブランドから初となる缶コーヒー飲料を発売するなど、両社のシナジーを高めてきました。2022年度にはタリーズボトル缶は過去最高の販売数量を達成。
タリーズコーヒーのカフェ事業では、2006年度の299店舗売上高54億円から、2022年度には766店舗売上高355億円に成長しています。コロナ禍を経て、人流の回復とともに売上も利益も回復傾向にあります。今後も新しい店舗開発に取組むとともに、ロケーションの良い出店を加速。新たに、伊藤園の強みを生かした、“タリーズ&TEA”業態の店舗を出店。紅茶を強化した業態で、同業他社との差別化を図っています。

食品製造業界の
M&A仲介実績

日本M&Aセンターが仲介・支援して成約した食品製造業界のM&A案件をご紹介します。
※現在、2024年3月までの実績を掲載しています。次回の更新(2024年4月~6月分)は2024年7月30日以降の予定です。

譲渡・売却企業 譲受け・買収企業
2024年3月 金属部品卸売(東海・北陸) 食品製造・給食(東海・北陸)
2024年3月 酒造・ワイナリー(東海・北陸) リサイクル(関東)
2024年2月 食品製造(関東) ホテル・旅館(北海道・東北)
2024年1月 食品製造(関西) 食品製造(海外)
2024年1月 食品製造・給食(関東) 食品製造・給食(関東)
2024年1月 食品製造(関東) 不動産開発・売買(関東)
2023年12月 食品製造(九州・沖縄) セールスプロモーション(海外)
2023年12月 食品卸売(関東) 食品製造(甲信越)
2023年12月 食品製造(関西) 食品製造(関西)
2023年12月 食品製造(関東) 食品製造(中国・四国)

食品製造業界のM&A仲介実績一覧

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当社の仲介によりM&A・事業承継された食品製造業界の事例を、経営者様へのインタビュー形式でご紹介します。

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