調剤薬局業界のM&Aと事業承継の動向・案件情報2024年最新版
調剤薬局業界では、未来の薬局の役割を見据え、機能の拡充を図るためにM&Aで他社と組むという戦略をとる経営者が増えています。急速に進む少子高齢化による医療・介護等の社会保障制度の見直し、医療費の抑制、急速に進むデジタル化と、薬局経営は難しい局面を迎えています。M&Aは、様々な問題に直面する薬局経営の一助となりうる戦略の一つです。本記事では、調剤薬局業界のM&Aの動向や具体的な成約事例、最新のセミナーなどをご紹介します。
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調剤薬局業界について
調剤薬局業界とは、医療機関の処方に基づいて医療用医薬品を販売する事業者の業界です。
処方箋通りに薬を販売するだけでなく、薬の飲み方や回数などの服薬指導を行います。また、一般医薬品を取り扱う薬局も多く、予防医療への対応や生活面のアドバイスなど、幅広いサービスが求められています。
2021年に公表された厚生労働省の最新データによれば、2021年度の調剤医療費は7.5兆円、全国の薬局数は6万店を超え、まだまだ小規模店舗が乱立している状態にあることがわかります。大手調剤薬局上位10社の売上をあわせても市場全体の2割に満たず、隣接のドラッグストア業界(6割)や医薬品卸業界(9割)などに比べると低寡占状態といえます。
大手調剤薬局グループによるM&Aが積極的に行われているものの、隣接業界のドラッグストア業界に比べれば、まだまだ中小規模の事業者が多く残る業界です。
2021年度は受診緩和により処方箋の受付枚数が回復し、業界全体で増収傾向が見られました。しかし、薬価の段階的な引き下げをはじめ、処方せん無しで購入できるOTC医薬品の販売の規制緩和により異業種との競合が生じるなど、外部環境は厳しい状況が続きました。
また、非対面のオンライン服薬指導などのニーズや、2023年1月から運用開始した電子処方箋など急速に調剤業務におけるデジタル活用が進んでいます。新型コロナウイルスの感染拡大がもたらした影響は大きく、長期の受診控えによる処方せん枚数の減少、従業員の感染リスク対策、オンライン服薬指導の普及と医薬品受け取りニーズの多様化など、薬局経営者にとっては多くの課題を抱えた一年でした。
厳しい環境の中で、ひとつの医療機関への依存度が高いことがどれほどリスクであったのか、浮き彫りになったのではないでしょうか。加えて、急速に進む少子高齢化に伴って医療・介護など社会保障制度の見直しが進められ、政府による医療費の抑制は年々強化されています。このような厳しい環境に立ち向かうために、M&Aや新規投資等を積極的に進めてきた企業、薬局経営者も多数いらっしゃいます。
また、2020年から2021年にかけては、大手調剤の中には、M&Aや新規出店に慎重な姿勢を見せる企業が目立ちましたが、2022年以降、ポストコロナを視野に入れた動きがみられます。積極的に情報収集をして、自社の強み・弱みを事前に整理しておくことがM&Aの成功のために有効です。
調剤薬局業界における
M&A活用のメリット
調剤薬局業界におけるM&A活用のメリットをご紹介します。
- 譲渡側のメリット
-
- 後継者問題の解決
- 薬剤師の確保
- グループ経営により規模・生産性の向上
- 創業者利潤の確保
- 個人保証・担保提供の重圧からの開放
- 譲受け側のメリット
-
- 薬剤師・登録販売者等の確保
- 拠点の確保
- 規模拡大による経済的メリット
調剤薬局業界で
M&Aを実行する際のポイント
調剤薬局業界でM&Aを実行する際に注意すべきポイントには、下記のようなものがあります。
- 処方箋の単価・枚数
- 医療施設などとの関係
- 在庫管理・評価(医薬品の過剰在庫を抱えていないか)
- 不要な残業・経費が生じていないか
- 薬剤師の状況(人数・年齢・給与・継続雇用の可否)
調剤薬局業界の
M&A動向と今後の展望
2022年の薬局経営は厳しい環境に直面しました。ジェネリック医薬品の供給不足から始まり、全国の薬局に影響を及ぼす医薬品全体の供給不足。また、報酬改定や競合店舗の出現など、多角的な問題に取り組む必要に迫られました。
これらの厳しい状況を背景に、日本M&Aセンターの調剤薬局業界専門グループは、500名以上の薬局経営者と接触し、様々な形態のM&Aを支援しました。これらの経験から見えてきた2022年の調剤薬局業界のM&A動向と2023年以降の展望について考察します。
診療報酬改定の影響と新たな挑戦
2022年4月の診療報酬改定では、対物業務から対人業務への転換を伴う報酬体系の大刷新が実施されました。地域支援体制加算の要件と評価の見直し、地域支援体制加算の細分化など、大手調剤チェーンやドラッグストアへの逆風と、個人経営薬局への新たなチャンスが生まれました。
広がりつつあるM&Aの選択肢
2022年の調剤薬局の国内M&Aは公表ベースで18件となり、前年2021年の37件と比較すると減少したように見えます。しかし、これはM&Aの選択肢が薄れているわけではなく、むしろ大型M&Aが増えた結果、一件あたりの規模が大きくなっていることが影響しています。たとえば、西日本の中堅調剤ファーマシィホールディングスによるアインホールディングスへの株式譲渡(約100店舗)や、投資ファンドの日本産業推進機構グループ(NSSK)による、さくら薬局グループ(約900店舗)の買収などが挙げられます。これらの大型M&Aは、業界に大きな動きをもたらしました。
この激動の時代こそ、経営者の皆さんには新たな視点から自社の将来を見つめ、可能性ある選択肢を探る好機と捉えて頂きたいと思います。M&Aは、様々な問題に直面する薬局経営者の皆様の一助となりうる戦略の一つです。
2023年の調剤薬局業界の展望:M&Aの波、そしてデジタル化
今年度に入って、調剤薬局業界のM&Aが再燃しています。アインホールディングス、日本調剤、クオール、メディカルシステムネットワーク、ファーマライズといった上場5社の2023年度第2四半期におけるM&Aでの取得店舗数は、5社で127店舗となり、前年度通期の49店舗を大幅に上回りました。この勢いは、薬局経営者たちが、地域に必要とされる“患者のための薬局”としての役割と機能を強化するための戦略として、M&Aを積極的に活用する傾向が高まっていることを示しています。
異業種からの参入、デジタル化の波
デジタル化の波や異業種からの参入がこの業界を変革させています。特に、ドラッグストアの調剤額は年々増加し、2021年度は1兆1,738億円を公表、全体調剤額の約16%のシェアを占めています。その背後には、Amazonのような巨大企業の参入や、オンライン診療・服薬指導のニーズの高まりといった新しい流れがあります。
DXへの対応、新たなビジネスモデルへ
調剤薬局業界は、これまでデジタル活用で他業界に大きく後れをとってきましたが、DXに適応できない薬局は経営が立ちゆかなくなるとの声が増えてきています。認識の変化に追いつけないプレイヤーは否応なく淘汰されてしまう時代に、大きなビジネスモデルの変革が必要とされています。
調剤薬局支援の専門チームがM&Aをサポート
未来の薬局の役割を見据え、機能の拡充を図るためにM&Aで他社と組むという戦略をとる薬局が増えています。しかし、まだM&Aという経営戦略をご存じない経営者も多いのが現状です。当社の調剤薬局専門グループでは、経営者や企業の状況に合わせて様々な提案を行い、調剤薬局が地域医療をリードしていく未来を実現すべく、努めてまいります。 調剤薬局のM&Aには、業界特有の専門知識やノウハウが求められますが、日本M&Aセンターでは、調剤薬局のM&Aに特化したコンサルタントで構成する専門チームがサポートいたします。ご検討段階でもお気軽にご相談ください。
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株式会社日本M&Aセンター
業界別M&Aレポート編集部は、日本M&Aセンターの社員によって執筆・運営されています。各業界・業種のM&Aや事業承継に関する情報、トピックをお届けします。
調剤薬局業界の
最新M&A事例を解説
調剤薬局業界の動向を見るために、近年に実施された調剤薬局業界のM&A事例をご紹介します。調剤薬局やドラッグストアなど、同じ業界同士のM&Aだけでなく、スーパー、化粧品メーカーなど、業容を広げるためにM&Aが活発に利用されています。
薬局×薬局
調剤大手アインHD、広島の中堅調剤チェーンであるファーマシィHDを子会社化
- 譲渡企業
- 株式会社ファーマシィホールディングス(広島県福山市)
- 譲受け企業
- 株式会社アインホールディングス(北海道札幌市)
M&Aの概要
スキーム:株式譲渡 実行時期:2022年5月
2022年5月、調剤薬局業界最大手のアインホールディングスは、広島県福山市に本社を置く調剤薬局チェーン、ファーマシィホールディングスの全株式を取得し、完全子会社化しました。
売り手のファーマシィホールディングスは、日本の医薬分業の黎明期である1976年に創業し、中国地方を中心として全国に約100店舗の調剤薬局を展開。在宅医療を中心に地域医療に積極的に取り組むほか、薬剤師の専門性強化にも力をいれています。
ファーマシィホールディングスは、いくつかの同業他社と意見交換する中で、経営理念など共通点が多いアイングループとともに歩むことが、同社の描くビジョンをより確実に実現できる道だと確信し、グループへの参画を決めたとしています。また、アイングループに参画以降も、引き続き福山市を本社とし、会社の商号やファーマシィ薬局のブランドは継続する予定です。
買い手のアインホールディングスは、さらなる店舗網の拡充とともに、相互の事業ノウハウを融合することで、地域医療インフラとしての企業価値を高めていきたいとしています。
M&Aによる取得額は非公表ですが、ファーマシィホールディングスの2021年3月期の売上高は約215億円で、アインホールディングスのこれまでのM&Aでも最大規模となりました。新規出店とM&Aを活用した事業拡大を図るアインホールディングスにとって、絶好のパートナーであったといえましょう。このM&Aにより、ファーマシィグループが持つ約100店舗を加え、アインホールディングスは1,200店舗を超える調剤薬局を擁するグループ企業となり、今後もM&Aを中心に、年80店舗ペースでの出店拡大を掲げています。
※「5年で400店増計画」2022年日本経済新聞のインタビューによる
人材派遣×薬局
日本調剤、連結子会社を通じて産業医業務提供を行うWORKERS DOCTORSを子会社化
- 譲渡企業
- 株式会社WORKERS DOCTORS(東京都杉並区)
- 譲受け企業
- 株式会社メディカルリソース(東京都千代田区)
※日本調剤株式会社(3341)の連結子会社
M&Aの概要
スキーム:株式譲渡 実行時期:2020年11月1日
2020年11月、日本調剤の連結子会社である株式会社メディカルリソースは、産業医業務提供を行う株式会社WORKERS DOCTORSの全株式を取得しました。
株式会社メディカルリソースは、保険調剤薬局チェーンの経営を展開する日本調剤の連結子会社です。薬剤師や医師、メディカルスタッフ(登録販売者・看護師など)の人材紹介などの事業、有料老人ホーム、高齢者住宅検索サイトの企画・運営などの施設事業を行っています。
本件M&Aにより、日本調剤は、医師紹介実績や全国規模の営業体制と WORKERS DOCTORSが保有する産業医に関するノウハウやネットワークを活用することで、産業医業務提供事業の全国への展開を図り、業容をさらに拡大し、企業の健康経営には欠かせないメンタルヘルスを含む健康管理を中心とした労働衛生管理へのさまざまなニーズに幅広く対応させることを目指しています。
介護ケアサービス×薬局
テーオーHD、高齢者向け福祉事業をアサヒ調剤薬局に譲渡
- 譲渡企業
-
株式会社テーオーホールディングス(北海道函館市)
廣辯株式会社(北海道函館市)
※テーオーホールディングス(9812)の100%子会社
- 譲受け企業
- アサヒ調剤薬局(北海道函館市)
廣辯(こうべん)株式会社は、株式会社テーオーホールディングスおよびテーオー総合サービスから介護事業を引き継ぎ、北海道でサービス付き高齢者向け住宅の運営、福祉用具販売・貸与などを行なう企業です。
アサヒ調剤薬局は、1981年設立で、道南エリアで最初に医薬分業を進めた歴史のある調剤薬局です。2020年から、全国に調剤薬局を展開するなぎさ薬局グループ入りしています。
M&Aの目的・背景
廣辯株式会社の親会社である株式会社テーオーホールディングスは北海道函館市に本社を置き、百貨店・ホームセンター・スーパーマーケットなど多数の事業を展開する企業です。2013年10月から総合的な高齢者向け福祉事業を展開してきましたが、中核企業とのシナジーが見込みづらいと判断し、ケアサービス事業の譲渡を決めました。
M&Aの概要
スキーム:会社分割並びに子会社の株式譲渡 実行時期:2021年4月
2021年2月、複合企業の株式会社テーオーホールディングスは、サービス付き高齢者向け住宅等のケアサービス事業を2021年4月1日付で、アサヒ調剤薬局に譲渡すると発表しました。
株式会社テーオーホールディングスは2021年2月15日付で完全子会社の「廣辯株式会社」を新設。2021年4月1日付で、テーオーホールディングスの不動産事業の一部、ならびに、テーオー総合サービスのケアサービス事業を分割し、廣辯株式会社に承継したうえで、廣辯株式会社の全株式をアサヒ調剤薬局に譲渡。廣辯株式会社は、アサヒ調剤薬局を通じて、全国で48店舗を展開するなぎさ薬局グループ(寛一商店株式会社・本社京都市)の傘下となりました。なぎさ薬局グループによる福祉事業は今回が初めてとなります。
なぎさ薬局グループは、本M&Aについて、「高齢者向け福祉事業という新たな領域へ事業を展開するとともに、函館エリアの方々に、より安心安全な医療・福祉サービスを提供し、多職種連携を高め、地域包括ケアシステムにおける多様な現場ニーズに答えていくことで、グループの企業価値を高めていく」と説明しています。
薬局×薬局
有限会社共生商会となぎさ薬局グループのM&A
- 譲渡企業
- 有限会社共生商会(青森県青森市)
- 譲受け企業
- 寛一商店株式会社(京都府京都市)なぎさ薬局グループ
売り手の有限会社共生商会は、青森県内において保険薬局を4店舗運営する企業です。
買い手の寛一商店株式会社は、「なぎさ薬局」を中心にグループで、関西・中部・関東・信越・北海道エリアに薬局を展開する企業です。
M&Aの概要
スキーム:株式譲渡 実行時期:2020年12月1日
なぎさ薬局グループは、関西・中部・関東・信越・北海道の各エリアで地域密着型の薬局を展開し、同様のコンセプトを備えた薬局のM&Aを積極的に行ってきました。共生商会も地域に根ざした薬局を運営する企業であり、本件により、東北地方への店舗網の拡充を図るとともに、より質の高い安心安全な医療を地方に提供し、グループの企業価値を高めていくことができると判断し、株式取得にいたりました。
調剤薬局×ドラッグストア
ウエルシアHD、愛媛の調剤薬局ネオファルマーとサミットの2社を子会社化
- 譲渡企業
-
株式会社ネオファルマー(愛媛県四国中央市)
株式会社サミット(愛媛県新居浜市)
- 譲受け企業
- ウエルシアホールディングス株式会社(東京都千代田区)
M&Aの概要
スキーム:株式譲渡 実行時期:2020年7月1日
2020年7月、薬局併設型を含むドラッグストアを全国展開するウエルシアホールディングスは、愛媛県を中心に地域密着型の薬局を展開している「ネオファルマー」及び「サミット」の全株式を取得し、子会社化しました。 2社は同一創業者のもと、愛媛県を中心にそれぞれ10店舗と3店舗の調剤薬局を展開していました。このM&Aにより、ウエルシアホールディングスは、愛媛県の調剤事業の推進及び四国地域の店舗網拡大を図るとともに、サービスとノウハウの融合ならびに共同仕入によるスケールメリットを生かし、調剤を中心としたビジネスモデルの展開を進め、グループの企業価値向上を高めていくとしています。
※さらに、2021年3月1日を効力発生日として、ウエルシア薬局株式会社を存続会社、ネオファルマー、およびサミットを消滅会社として、吸収合併をおこなっています。本部機能の効率化と経営資源の有効活用を目的として、両社はグループの中核的子会社であるウエルシア薬局に合併されました。
小売・卸×調剤薬局
調剤薬局大手のアインHD、病院向け事業を展開するシダックスグループと資本業務提携
- 譲渡企業
-
シダックスアイ株式会社(東京都調布市)
※シダックス株式会社の連結子会社
- 譲受け企業
- 株式会社アインホールディングス(北海道札幌市)
資本業務提携について
2020年2月、調剤薬局大手のアインホールディングスは、シダックスグループとの資本業務提携を発表しました。全国の病院や官公庁、企業で400店超の売店を受託運営しているシダックスアイの全株式を取得し、完全子会社化しました。シダックスは病院給食の受託を手がけており、病院向けの事業を展開する同グループと連携することで、店舗網の拡大に生かす意図です。
M&Aの概要
スキーム:株式譲渡 実行時期:2020年3月
シダックスアイは、シダックスの全額出資子会社で、病院を中心として企業、官公庁、大学及びオフィスビル等の閉鎖商圏における売店の受託運営を主業とし、全国で400超の店舗を運営。特に病院内売店事業及び企業内売店事業等においては最大手として長年に亘る実績を有していました。
アインホールディングスが、シダックスアイの総資産額に相当する15億円で全株式を取得、子会社化しました。病院などに対してアイン薬局との共同出店をするなど、同グループと連携し、薬局出店の競争力強化につなげる見込みです。
さらに、2020年5月、アインホールディングスの100%出資子会社である株式会社アインファーマシーズ(北海道札幌市)は、シダックスアイを吸収合併しました。
シダックスアイに関し、アインファーマシーズが吸収合併する手法をもって、同社の売店事業等を承継することになりました。医療機関との連携がより一層強化されるとともに、重複管理業務を削減し、グループ全体としての事業効率の向上を図る目的です。
調剤薬局×ドラッグストア
ウエルシアHD、岡山の調剤ドラッグストアチェーン金光薬品を子会社化
- 譲渡企業
- 金光薬品株式会社(岡山県倉敷市)
- 譲受け企業
- ウエルシアホールディングス株式会社(東京都千代田区)
M&Aの概要
スキーム:株式譲渡 実行時期:2019年6月
2019年6月、ウエルシアホールディングスは金光薬品の全株式を取得し、子会社化しました。
売り手の金光薬品株式会社は、岡山県南部を中心にドラッグストア「金光薬品」や調剤薬局「金光調剤」の運営及びチェーン展開を行っている企業です。1934年の創業以来、地域における医療環境において、生活者の健康維持、疾病予防及び治療推進を通して幸せな社会づくりを目指して、岡山県内に31店舗(うち調剤薬局12店舗)を展開していました。
ウエルシアグループは薬局併設型を含むドラッグストアを全国に2783店舗(2023年5月時点)を展開し、デイサービスや訪問介護などの事業も行っているグループ企業です。
買い手のウエルシアホールディングスは、設立以来、新規出店とM&Aによって店舗数を増やしています。関東中心に東北から中国地方まで出店エリアを拡大させていました。2019年3月から新たに中国地方へ出店を開始していましたが、店舗数はまだ少なく、金光薬品を子会社化することで、中国地方での地盤強化につなげる見込みです。
※さらに、2022年6月1日付で、ウエルシア薬局株式会社を存続会社、金光薬品株式会社を消滅会社として、吸収合併をおこなっています。本部機能の効率化と経営資源の有効活用を目的として、グループの中核的子会社であるウエルシア薬局に合併されました。
調剤薬局業界の
M&A仲介実績
日本M&Aセンターが仲介・支援して成約した調剤薬局業界のM&A案件をご紹介します。
※現在、2024年6月までの実績を掲載しています。次回の更新(2024年7月~9月分)は2024年10月30日以降の予定です。
譲渡・売却企業 | 譲受け・買収企業 | |
---|---|---|
2024年6月 | 調剤薬局・ドラッグストア(関東) | 調剤薬局・ドラッグストア(北海道・東北) |
2024年5月 | 調剤薬局・ドラッグストア(北海道・東北) | 調剤薬局・ドラッグストア(北海道・東北) |
2024年3月 | 調剤薬局・ドラッグストア(関東) | 調剤薬局・ドラッグストア(関東) |
2024年3月 | 調剤薬局・ドラッグストア(北海道・東北) | 調剤薬局・ドラッグストア(北海道・東北) |
2024年3月 | 調剤薬局・ドラッグストア(甲信越) | 調剤薬局・ドラッグストア(関西) |
2024年3月 | 調剤薬局・ドラッグストア(東海・北陸) | 調剤薬局・ドラッグストア(東海・北陸) |
2024年3月 | 受託開発ソフトウェア(関東) | 調剤薬局・ドラッグストア(関東) |
2024年2月 | 調剤薬局・ドラッグストア(関東) | 調剤薬局・ドラッグストア(関東) |
2024年2月 | 調剤薬局・ドラッグストア(九州・沖縄) | 調剤薬局・ドラッグストア(九州・沖縄) |
2024年2月 | 調剤薬局・ドラッグストア(九州・沖縄) | 調剤薬局・ドラッグストア(九州・沖縄) |
調剤薬局業界の
最新のM&A事例インタビュー
当社の仲介によりM&A・事業承継された調剤薬局業界の事例を、経営者様へのインタビュー形式でご紹介します。
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受け継がれる、“地域医療をサポートする”想い
譲渡:静岡県沼津市 調剤薬局
譲受け:東京都 調剤薬局「地域医療のため、薬局を閉店させてはいけない」という信念を持つ調剤薬局オーナー。「本当の限界が来る前に引き継ぎ手を探したい」とM&A決断に至りました。
-
M&Aセミナーに参加し、業界での自社の立ち位置に気づかされる。M&A決断で自社の成長を実現
譲渡:熊本県人吉市 調剤薬局の経営
譲受け:80年以上続く薬局を3代目として継いでこられた譲渡オーナー。当初、譲受け側としてセミナーに参加したものの自社の譲渡を決意した背景を伺いました。
-
地域密着・優良薬局チェーンのスムーズな事業承継に成功~業界再編の旬を逃さず、客観的な経営判断を~
譲渡:大阪府豊中市 薬局経営
譲受け:予期せぬトラブルが重なり「5年後に引退、3億の自己資金を残す」と目標を定めたオーナー。業界再編を暗示する診療報酬改訂もM&A検討のきっかけになりました。
-
後継者問題を解決でき、社員も役員も活き活きと活躍
譲渡:群馬県富岡市 調剤薬局
譲受け:北海道札幌市 調剤薬局・医薬品ネットワーク後継者不在に加えて調剤薬局業界を取り巻く事業環境、未来を見据えてM&Aを決意された譲渡オーナー。お相手を選定されたポイントを伺いました。
調剤薬局業界の
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