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人気セミナー買収の参観日 デューデリジェンス編

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M&Aの買い手企業として知っておきたい考え方やテクニックを紹介する日本M&Aセンターの人気オンラインセミナー「買収の参観日~はじめてのM&Aを考えてみよう」が2021年9月10日に開催されました。4回目の今回はM&Aを成功させるために欠かせないデューデリジェンス(DD、企業精査)を中心に、東日本事業法人チャネル統括部長の川畑勇人が解説しました。

売り手企業の実態を知るためのデューデリジェンス

M&Aのステップで、買い手企業と売り手企業の双方が合意の意思を確認する基本合意契約締結後に行うのがデューデリジェンスです。買い手が売り手の実態を知るために財務や税務、労務など企業全般の数字や経営環境などを把握するステップとなります。買収リスクを減らす重要なプロセスですが、「税務調査をイメージするのはNG」と川畑は話します。企業の粗探しが目的ではなく、あくまでも企業を知ることを主眼に置く必要があります。時間的にも物理的にも全てを調べることは難しく調査内容の選別が必要だと指摘します。「基本的にはM&Aの専門知識を持った士業に依頼することが大事」と助言します。調査範囲を事前に決めておくことがスムーズな手続きにつながります。公認会計士としてデューデリジェンス経験もある戦略推進統括部の小田切弓子は「デューデリジェンスで不備が見つかることはリスクではなく、放置することがリスク。きちんと対応することで解決できる」と語ります。リスクに対して買収価格の調整や最終契約に改善事項を盛り込むなどの対応方法を知っておくことでクリアできます。

売り手と買い手のテンションは反比例

川畑はデューデリジェンスが与える売り手の心理的・精神的な負担についても説明します。売り手が最も負担を感じるM&Aのステップがデューデリジェンスだと明言します。売り手は買い手企業に決算書などの資料提出から士業による聞き取りにも対応し、心身ともに大きなストレスが掛かります。川畑は「作業的にも精神的にもストレスが重なる」と話します。そのほかにも金額・条件交渉や従業員への報告など売り手はM&Aの後半になればなるほど、負担が蓄積します。そのため買い手には売り手の負担への理解と配慮が求められます。M&Aは総じて買い手と売り手のテンションは反比例となります。ある意味では高揚感と喪失感が混じり合うことになります。買い手として主導権を持つ意識で取り組み、売り手の負担にも目を配る対応が必要です。

M&Aを成功に導くデューデリジェンスの重要性

M&Aはよく企業と企業の結婚に例えられます。自分に相応しい相手を選ぶ上でもデューデリジェンスは欠かすことのできない大事なステップです。買い手にとって相手を知る機会で、M&A後に相乗効果を発揮するための下準備ともいえます。デューデリジェンスの専門家選びはM&Aの成否を分けるポイントです。しっかりと専門知識のある会計士や弁護士に依頼することでリスクを減らすことができます。買い手と売り手が協力し合う関係構築がM&A後の効果にも表れます。川畑は「M&Aは結婚と同じで常にリスペクトが求められます」と総括しました。10月11日開催の次回の「買収の参観日」はM&A後の統合プロセスに当たるPMIについてご紹介します。

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著者

川畑 勇人

川畑かわばた 勇人はやと

日本M&Aセンター東日本事業法人チャネル統括部長

キーエンスにて製造業を中心とした中堅中小企業向けのコンサルティングセールスに従事した後、2014年4月、当社へ入社。中堅・中小企業から上場企業まで、様々な企業に対して、買収戦略~M&A実行~PMI(企業結合)を総合的にサポートしている。理論と経験に基づいたハードスキルと中小企業のM&Aに必要なソフトスキルを兼ね備え、数多くのリピーターをかかえている。

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