株価算定シミュレーション

トヨタグループが豊田織機をTOB、非公開化へ

更新日:

トヨタグループのトヨタ不動産株式会社は、同社やトヨタ自動車を中心とする陣営が、今後設立する株式会社を通じ、株式会社豊田自動織機(6201)の普通株式を、公開買付け(TOB)により取得することを決定した。

豊田自動織機は、TOBに対して賛同を表明している。TOB完了後、豊田自動織機の株式は上場廃止となる見通し。

トヨタ不動産は、不動産の開発・賃貸・運営管理ならびに有価証券等への投資を行っている。

豊田自動織機は、繊維機械、産業車両、自動車・自動車部品の製造・販売を行っている。

目的

トヨタ不動産は、豊田自動織機を非公開化することで、グループ間の株式持ち合い解消を一気に進める狙い。

また、迅速な意思決定とトヨタグループ各社との事業連携によって、以下に掲げるシナジー効果も狙う。

・非自動車領域における成長の加速化
・トヨタグループの技術を活用した仲間づくりを通じた脱炭素社会実現への貢献と成長
・自動車領域における長期視点での役割の明確化と戦略的経営資源投入

豊田自動織機がトヨタグループとの連携を強めることで、グループ全体の戦略の方向性との軸合わせを行い、電動化や環境負荷の減少といった持続可能性を志向する産業の変化を先取りして対応していく。

また一方で、これまで同様の事業運営上の自由度が確保されるメリットも活かして、トヨタ自動車以外の自動車メーカーへの拡販を継続・強化していく狙い。

買付予定の株券等の数

買付予定数 買付予定数の下限 買付予定数の上限
226,374,702(株) 126,216,300(株) -(株)

買付け等の期間

2025年12月上旬を目途に開始予定(公開買付期間は、20営業日予定)

買付け等の価格

普通株式1株につき、16,300円

買付代金(予定)

3,689,907,642,600円
※買付代金(予定)は、本公開買付けにおける買付予定数(226,374,702株)に、本公開買付価格(16,300円)を乗じた金額。

輸送用機械・部品製造業界のM&A・事業承継の動向はこちら

輸送用機械・部品製造業界のM&A売却・事業承継案件

日本M&Aセンターでは、輸送用機械・部品製造業界をはじめ、譲渡案件情報を常時ご紹介しております。ご興味のある案件がありましたら、ぜひお問い合わせください。

この企業に関連するM&Aニュース

豊田自動織機、シーメンス傘下のドイツSiemens Logistics社を買収

株式会社豊田自動織機(6201)は、子会社であるVanderlande社(オランダ・ブラバント州)が、Siemens社の子会社であるSiemensLogistics社(ドイツ・バイエルン州)および同関連会社(総称して以下:SiemensLogistics社)の発行済株式100%を取得することを2024年10月31日に決定し、株式譲渡契約を締結した。なお、本株式取得には、独占禁止法当局などによる承認

トヨタ・デンソー・豊田自動織機の3社がアイシン株を売却へ

トヨタ自動車株式会社(7203)、株式会社デンソー(6902)、株式会社豊田自動織機(6201)の3社は、2024年6月27日、トヨタグループの自動車部品大手の株式会社アイシン(7259)の株式を売却すると発表した。アイシン株の保有比率は、トヨタが24.8%から20.0%、デンソーは0%、豊田自動織機が7.7%から2.9%に下がる。政策保有株式を減らし、売却によって得られた資金を有効活用する狙い。

豊田自動織機、自己株TOBを実施へ

株式会社豊田自動織機(6201)は、会社法及び豊田自動織定款の規定に基づく自己株式の具体的な取得方法として、自己株式の公開買付けを行うことを決議した。豊田自動織機は、世界シェアNo.1のフォークリフト、カーエアコン用コンプレッサー、エアジェット織機のメーカー。グローバル規模での生産・販売体制を強化している。買付け等の目的豊田自動織機は、持続的な事業の成長と中長期的な企業価値向上を目指し、収益力、資

トヨタ自動車、プライムアースEVエナジーを完全子会社化へ

トヨタ自動車株式会社(7203、以下「トヨタ」)は、車載用電池の量産体制を強化するため、プライムアースEVエナジー株式会社(静岡県湖西市)を完全子会社化することを、パナソニックホールディングス株式会社(6752、以下「パナソニックHD」)と合意した。3月下旬の完全子会社化を予定している。プライムアースEVエナジーは、1996年12月にパナソニックEVエナジー(株)として設立(出資比率はトヨタ40%

トヨタ、デンソーの株式の一部を売却へ

トヨタ自動車株式会社(7203)は、トヨタが保有する株式会社デンソー(6902)の株式の一部を売却することを決定した。売却予定株式数は、124,868,100株(予定)。デンソー株式の保有率(※)は売却前の24.2%から、売却後20.0%を予定している。※直近の発行済株式総数(自己株式除く)(2,995,373,516株)に対するトヨタ自動車の保有株式数の割合トヨタはモビリティ・カンパニーへの変革

この記事に関連するタグ

「TOB・買収」に関連するコラム

TOB(株式公開買付け)とは?目的やメリット、手続きをわかりやすく解説

M&A全般
TOB(株式公開買付け)とは?目的やメリット、手続きをわかりやすく解説

TOB(株式公開買付け)とは?TOB(Take-OverBid)は株式公開買付けのことで、買付け価格や期間などを公表して株主から株式を売却するよう呼びかけ、買付ける手法を指します。一般的に買付け価格や市場価格より高く設定され、株主は市場価格よりも高く株式を売却できる可能性があります。他の企業を買収、組織再編する場合や、MBO(経営陣による買収)で非上場化する場合などに用いられます。TOBを仕掛ける

M&Aのプロが振り返る2024年のM&Aニュース&2025年予測

M&A全般
M&Aのプロが振り返る2024年のM&Aニュース&2025年予測

M&A業界の経験豊富な2人が、世の中の企業のM&Aニュースを紐解き解説する「M&Aニュースサテライト」。今回は「2024年のM&Aニュースの振り返りと2025年のM&A動向の予測」をテーマに解説します。※本記事はYouTube動画の内容を編集してご紹介します。解説のポイント2024年のM&A市場は大きく変化し、特にTOBやMBO案件が目立つ年であった。特に「同意なき買収提案」が多く見られた。第一生

同意なき買収(敵対的買収)とは?対応方針や事例を解説

M&A全般
同意なき買収(敵対的買収)とは?対応方針や事例を解説

同意なき買収(敵対的買収)とは同意なき買収とは、経営権の獲得を目的に、対象会社の経営陣や株主などの合意を事前に得ることなく行う買収を指します。英語のhostiletakeoverに相当する買収が含まれます。同意なき買収が行われる背景には、企業の成長戦略や競争力強化の動機、株主の期待、経営陣と株主との対立、市場状況などが挙げられます。この記事のポイント同意なき買収(敵対的買収)は、企業の経営権を獲得

ポイズンピルとは?2種類の手法やメリット・デメリット、導入事例を解説

M&A全般
ポイズンピルとは?2種類の手法やメリット・デメリット、導入事例を解説

ポイズンピルとは?ポイズンピルと(PoisonPill)は、企業が敵対的な買収者以外の株主に対し、あらかじめ新株を市場価格より安く取得できる新株予約権を付与する買収防衛策です。敵対的買収が仕掛けられた際には株式を大量発行して敵対的買収者の持株比率を引き下げ、結果的に支配権の獲得、買収を断念させます。正式名称は「Shareholderrightsplan」であり、日本では「ポイズンピル」または「ライ

MBIとは?MBOとの違いやスキーム、活用するメリットを解説

M&A全般
MBIとは?MBOとの違いやスキーム、活用するメリットを解説

経営状態が振るわない企業に、外部の専門家を送り込み経営の立て直しを行う方法をMBIと言います。本記事ではMBIのスキームやメリット・デメリットを紹介するとともに、似た名称であるMBOやTOB、LBOとの違いについても説明します。MBIとは?MBI(ManagementBuyIn)とは、投資家・ファンド・金融機関等が企業を買収し、経営権を握った後に経営の専門家を送り込み、企業の立て直しや、企業価値向

日立のM&Aプレスリリースから読み解く!価格交渉の背景とは?

M&A全般
日立のM&Aプレスリリースから読み解く!価格交渉の背景とは?

日本M&Aセンターの中で特に業界での経験豊富な二人のスペシャリストが、世の中の企業のM&Aの動き、プレスリリースを中心に解説する「M&Aニュースサテライト」。今回は前回に引き続き日立製作所による日立物流の売却をテーマに解説します。(本記事ではYouTube動画の概要をご紹介します。)日立製作所と日立物流が正式発表へ西川:前回(日立製作所が日立物流を売却へ!M&Aの狙いとは)につづき日立物流パート2

「TOB・買収」に関連する学ぶコンテンツ

買収先の本格検討・分析

買収先の本格検討・分析

買収先の探し方でご紹介したように、買い手はノンネームシート、企業概要書で買収先についてM&Aを進めるかどうか検討します。本記事では、買い手が企業を検討する際流れと、陥りがちな注意点についてご紹介します。この記事のポイント買い手がM&Aを進める際、最初にノンネームシートや企業概要書を通じて対象企業を検討し、提携仲介契約を結んだ後に質疑応答を行う。M&Aの目的を明確にし、買収先にすべての問題解決を求め

買収先の探し方

買収先の探し方

買い手の相談先でご紹介したように、M&A仲介会社などパートナーを選定したら、いよいよ買収先の候補企業を探すステップに移ります。本記事ではM&A仲介会社を通じてお相手探しを行う主な方法について、日本M&Aセンターの例をもとにご紹介します。この記事のポイント買収先の探し方には「譲渡案件型」と「仕掛け型」の2つがあり、譲渡案件型ではノンネームシートや企業概要書を通じて情報を開示し、秘密保持契約を締結する

買い手にとってのM&A。目的や留意点とは?

買い手にとってのM&A。目的や留意点とは?

買い手の買収戦略には様々な目的があります。M&Aの成功に向けて、押さえておきたいポイントを確認していきましょう。この記事のポイント買い手がM&Aを行う目的には、市場シェアの拡大、事業領域の拡大、事業の多角化、人材獲得・技術力向上、効率性の向上がある。買収により、企業は迅速に成長を加速し、顧客ベースや販売チャネルを拡大することができる。M&Aにはコストや中長期的な取り組みが必要で、成約後の経営統合計

M&Aニュース検索

注目のM&Aニュース

最新のM&Aニュース

日付別M&Aニュース

2025年6月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930

月別M&Aニュース

注目ニュースワード