
サッポロHD、不動産事業をKKRに売却へ
サッポロホールディングス株式会社(2501、以下:サッポロHD)は、完全子会社であるサッポロ不動産開発株式会社(東京都渋谷区、以下:SRE)に対して、PAGインベストメント・マネジメント株式会社及びKohlberg Kravis Roberts & Co. L.P.またはそれぞれの関係者が助言若しくは運営するファンド(以下:総称して、本件コンソーシアム)が共同で出資するSPARK合同会社(東京都港区、以下:SPARK)が出資することなどを含む一連の取引を決定し、かかる一連の取引に関する契約を締結した。
なお、本件取引の第一回のクロージング実行日(2026年6月1日を予定)をもって、SREはサッポロHDの連結子会社から除外される。
SREは、恵比寿ガーデンプレイス・サッポロファクトリー等の不動産の管理・運営、並びにサッポログループの不動産事業の統括を行っている。
SPARKは、株式、社債等の有価証券の取得、保有、管理及び処分を行っている。
背景・目的
サッポロHDは、2024年2月に中長期的な企業価値向上のために、競争優位な強みを有する酒類事業に集中し、資本収益性の向上を目指すことを公表した。
この実現に向けて、サッポロHDは、不動産事業をオフバランスして経営リソースの集中を図るとともに、得られる資金を酒類事業を中心に、サッポロHDの成長に向け投下していくこととした。
また、一部の不動産については、酒類事業のブランド接点・顧客接点を提供する場とし、情報発信を含めた酒類事業の価値向上に活用していく。
SREは、本件コンソーシアムからの資本を取り入れ保有物件の価値向上を進めることによって、持続的成長を進めることとした。
本件取引の具体的な手続き等
第一回のクロージングにおいては、本件コンソーシアムによる出資と自社株買いなどを通じて、SPARKがSRE株式の議決権51.0%を保有する。
第二回のクロージングにおいては、SPARKがSRE株式の議決権29.0%を追加的に保有する。
第三回のクロージングについては、その時点でサッポロHDの保有するSREの議決権の全てをSPARKに対して異動させることを予定している。
なお、本件取引に先立ち、SREが保有する恵比寿ガーデンプレイスの信託受益権の30%、GINZA PLACE及びサッポロガーデンパークの一部を、同じく完全子会社であるサッポロビール株式会社(東京都渋谷区)に移管することとしている。
株式の状況
| 異動前の所有株式数(注1) | 41,605株 (議決権の数:41,605個)(議決権所有割合:100%) |
| 取得株式数(注1)(注2) | 41,605株 (議決権の数:41,605個) |
| 取得価額(注3) | 企業価値4,770億円から純有利子負債等1,024億円(注4)を控除した3,746億円に本件取引契約に定める価格調整を行い、実際の本件取引価額を決定する。なお、第一回クロージング以降、サッポロHDはSREからの配当を受領することは予定していないが、三回に分けてクロージングを行うことで本件取引価額の受領が段階的になることから、第一回クロージングからの期間に応じたサッポロHDの資本コスト(年利6.0%)見合いの利息として、第二回クロージングにおいては134億円、第三回クロージングにおいては143億円を別途受領する予定。 |
| 異動後の所有株式数 | 0株 |
- (注1)第一回クロージング前にSREの発行済株式の株式分割を行う予定だが、当該株式分割考慮前の数値となる。
- (注2)第一回から第三回クロージングまでの取引株式数の全てを指す。
- (注3)本件取引価額については、公平性・妥当性を確保するため、複数の候補先による入札を実施した上、野村證券株式会社及びみずほ証券株式会社をファイナンシャルアドバイザーとして契約し、株式価値について妥当性を検証し、決定している。
- (注4)純有利子負債等にはSREの借入金等を含む。
日程
| 本件取引契約締結日 | 2025年12月24日 |
| クロージング実行日 | 第一回:2026年6月1日(予定) 第二回:2028年6月1日(予定) 第三回:2029年6月1日(予定) |







