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日本郵船グループの郵船ロジスティクス、物流・輸送サービスのオランダMovianto Internationalを買収

更新日:

日本郵船(9101)グループの郵船ロジスティクスグローバルマネジメント株式会社(東京都品川区、以下:YLGM社)の海外グループ会社であるYusen Logistics (Europe) B.V.(以下:YLEU社)は、7月16日に、Movianto International B.V.(オランダ、以下:Movianto社)(注1)の全株式を取得することを発表した。

それに伴い、Movianto社の100%株主であるWalden Group International Holding B.V.(以下:Walden社)とプットオプション契約を締結した。
Movianto社は欧州での法令手続きにより、本件取引について労使協議会での協議が義務付けられており、当該協議の終了後に、本プットオプション契約に基づいてYLEU社とWalden社は、Movianto社の株式譲渡契約を締結する予定。

YLGM社は、郵船ロジスティクス株式会社(各国航空船舶会社の代理店業、貨物利用運送事業、国際複合一貫輸送事業・その代理店業、貨物自動車運送事業等を展開)のグローバル本社。
Movianto社は、ヘルスケアおよび医薬品のサプライチェーン全体を網羅した物流および輸送サービスを行っている。

背景・目的

本件M&Aは、欧州物流企業Waldenグループのヘルスケア物流事業の買収を目的に、実施の決定に至った。

Waldenグループのヘルスケア物流事業は、ヘルスケア業界に特化したロジスティクス企業として、Movianto、Eurotranspharma、Transpharma International、Walden Digitalなどの事業体を傘下に持ち、欧州12か国138拠点にて事業を展開している。

同グループは、コントラクト・ロジスティクス事業、4PL(注2)、ファーストマイル輸送(注3)および医薬品の配送サービスを提供しており、温度管理が必要な医薬品・医療機器の輸送において高い専門性を誇る。

また、Walden Digitalは、グループのロジスティクスおよび温度管理輸送機能を支える革新的なソリューションを開発、サプライチェーン全体の可視化を可能にする包括的なプラットフォームを提供し、ヘルスケア物流の高度化に貢献している。

郵船ロジスティクスグループは、ヘルスケア物流を重点分野の一つとして事業拡大に取り組んでおり、グループ各社を通じて世界各国・地域で提供する医療・医薬品物流サービスを強化してきた。

本買収によって、欧州各国でのヘルスケア物流に関する事業規模を拡大し、対象事業の持つ高度な専門性と郵船ロジスティクスグループのグローバルネットワークを統合し、付加価値の高いサービスを幅広い市場で提供することを目指す。

日本郵船グループは、2023年3月に発表した中期経営計画で、中核事業である物流事業を重点投資分野と位置付けており、本買収により、日本郵船グループの物流事業の提供サービスを拡大し、事業基盤の強化を図る。

また2025年4月にYLGM社が郵船ロジスティクスグループにおけるグローバル経営の旗振り役として始動して以降、Global Headquarters機能の一層の強化を図る中で、本件がグローバル市場における最初の買収案件となり、Business Transformationの実現に大きく寄与することが期待される。

株式取得価額

取得価額:約1,250百万ユーロ(約2,100億円)

  • (注1)今回買収対象となる会社群は現在Walden社傘下の複数の中間持株会社が株主となっており、買収に先立ってMovianto社を最終株主とする資本関係に改組される予定。
    (注2)顧客のサプライチェーン全体を最適化し、ロジスティクス戦略の企画・推進などを行うコンサルティング機能が加わったビジネスモデル。
    (注3)製薬会社工場等の製造元から、物流拠点までの最初の輸送工程。

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