株価算定シミュレーション

村田製作所、マクセルにマイクロ一次電池事業を売却

更新日:

株式会社村田製作所(6981)は、同社およびその完全子会社である株式会社東北村田製作所(福島県郡山市)が営むマイクロ一次電池※事業(以下:当事業)について、マクセル株式会社(6810)へ譲渡することを決定し、マクセルと株式譲渡契約を締結した。

村田製作所は、ファンクショナルセラミックスをベースとした電子デバイスの研究開発・生産・販売を行っている。
東北村田製作所は、一次電池、二次電池等の開発・設計・製造を行っている。
マクセルは、電池、機能性部材料、光学部品、デバイス、電気機械器具の製造・販売を行っている。

背景・目的

村田製作所は、2017年にソニー株式会社より当事業を含む電池事業を譲受し、事業を展開してきたが、当事業の発展にあたってベストオーナーであるマクセルへの事業承継が最善であると判断し、事業譲渡の決定に至った。

今後、村田製作所および東北村田製作所は、円筒形リチウムイオン二次電池事業に経営資源を配分し注力していくことで、パワーツール市場およびESS(Energy Storage System)市場を主軸として競争優位性を高め、事業の拡大を目指す。

事業譲渡のスキーム

村田製作所および東北村田製作所を分割会社とする会社分割吸収分割)により、当事業を村田製作所が新たに設立する100%子会社に承継する。その後、新子会社の株式の100%をマクセルが取得することで当事業を譲渡する。

日程

株式譲渡契約締結日:2025年6月16日
株式譲渡実行日:2026年3月期中(予定)

※マイクロ一次電池:コイン形二酸化マンガンリチウム電池、酸化銀電池およびアルカリボタン電池。

電子部品・電気機械器具製造業界のM&A・事業承継の動向はこちら

マクセルに関連するM&Aニュース

村田製作所、帝人フロンティアとの合弁会社のピエクレックスを完全子会社化

株式会社村田製作所(6981)は、帝人フロンティア株式会社(大阪府大阪市)との合弁により設立した株式会社ピエクレックス(滋賀県野洲市)に関して、村田製作所の100%子会社とすることで帝人フロンティアと合意し、2024年10月1日付けで実施した。村田製作所は、総合電子部品メーカー。セラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている。背景・目的株式会社ピエクレックスは、”でんき(電気)の

村田製作所、子会社の福井村田製作所とアスワ村田製作所を合併

株式会社村田製作所(6981)は、連結子会社である株式会社福井村田製作所(福井県越前市)を存続会社とし、株式会社アスワ村田製作所(福井県福井市)を消滅会社とする吸収合併を2024年4月1日付で行うことを決定した。なお、2024年4月1日以降、アスワ村田製作所は福井村田製作所のアスワ工場として、機能を存続する。福井村田製作所は1951年の設立以来、セラミックスをベースとした電子部品の開発・製造を行う

村田製作所の米国子会社、米レゾナントを買収

株式会社村田製作所(6981)は、米国子会社のMurataElectronicsNorthAmerica,Inc.(アメリカ・ジョージア州、MENA)が、ResonantInc.(アメリカ・テキサス州、Resonant社)を買収することを決定、合併契約を締結した。本件に伴い、Resonant社は、村田製作所の連結子会社となる。買付価格は、普通株式1株当たり4.5米ドル。買付けに要する資金は、約33

村田製作所、端末の送受信機能に関わるRF回路の消費電力を削減する「Digital ET技術」を保有するEta Wireless, Inc.を買収

株式会社村田製作所(6981)は、端末の送受信機能に関わるRF回路の消費電力を削減する「DigitalET技術」を保有するEtaWireless,Inc.(アメリカ、EtaWireless)の買収を完了した。村田製作所は、ファンクショナルセラミックスをベースとした電子デバイスの研究開発・生産・販売を行っている。EtaWirelessは、端末の送受信機能に関わるRF回路の消費電力を削減する「Digi

マクセルHD、連結子会社のマクセルを古河電池に会社分割で承継へ

マクセルホールディングス株式会社(6810)の連結子会社であるマクセル株式会社(京都府乙訓郡)が営む事業のうち、積層ラミネート型リチウムイオン電池事業を、古河電池株式会社(6937)に会社分割(簡易吸収分割)の方式により承継させることを決定し、マクセル株式会社と古河電池の間で基本契約書を締結した。マクセルを吸収分割会社、古河電池を吸収分割承継会社とする吸収分割(簡易吸収分割)となる。マクセルグルー

この記事に関連するタグ

「吸収分割・株式譲渡・事業譲渡・会社分割」に関連するコラム

買収とは?合併やM&Aとの違い、種類、プロセスを解説

M&A全般
買収とは?合併やM&Aとの違い、種類、プロセスを解説

買収は、企業の成長や事業承継の手法として広く活用されています。売り手側にも買い手側にもメリットがある一方で、リスクもあるため注意が必要です。本記事では、買収と合併、M&Aの違いをはじめ、買収の種類やプロセスをわかりやすく解説します。この記事のポイント買収とは、対象企業の事業や経営権を取得することで、「事業買収」と「企業買収」に分けられる。買収には「友好的買収」と「同意なき買収」があり、一般的に中小

M&Aのスキームの種類とは?それぞれの特徴やメリット、選び方を解説

M&A全般
M&Aのスキームの種類とは?それぞれの特徴やメリット、選び方を解説

M&Aは、企業の成長戦略や事業承継の手段として広く活用されています。M&Aは、事業承継や経営資源の補完、新規市場への参入など、さまざまな目的で実施され、その目的や状況に応じて選択すべきスキーム(手法)は異なります。本記事では、代表的なM&Aスキームである株式譲渡や会社分割、事業譲渡、株式交換のほか、第三者割当増資、合併について解説します。この記事のポイントM&Aは、その目的に応じて、株式譲渡・事業

M&Aが失敗する要因とは?対処法や事例も紹介

M&A全般
M&Aが失敗する要因とは?対処法や事例も紹介

M&Aの失敗には、投資対効果の未達、のれんの減損損失、デューデリジェンスの不備、人材流出などがあります。原因や失敗事例を通して、対策法を解説します。M&Aは企業成長を加速させる成長戦略の一つですが、必ずしも期待どおりの効果が得られるとは限りません。当初の目標を下回り、失敗とみなされるケースもあります。M&Aを成功に導くには、失敗事例を知って対策を講じることが不可欠です。本記事では、M&Aが失敗とみ

分社化とは?子会社化との違い、メリット・デメリットを解説

M&A全般
分社化とは?子会社化との違い、メリット・デメリットを解説

分社化は、企業が成長を遂げるための重要な戦略の一つです。特に、複雑なビジネス環境においては、柔軟性や迅速な意思決定が求められます。本記事では、分社化の概要、メリットやデメリットについて整理し、実際に分社化する際のポイント等について詳しく解説します。この記事のポイント分社化は、企業が事業の一部を切り離して独立した会社を設立する手法であり、業務効率向上や新規事業参入を目的とする。分社化には会社分割や事

会社分割とは?吸収分割、新設分割の違い、メリットや手続き、注意点を解説

M&A実務
会社分割とは?吸収分割、新設分割の違い、メリットや手続き、注意点を解説

会社分割とは、企業が事業の全てもしくは一部を切り離して別の会社に承継させるM&A手法の1つです。主に「新設分割」と「吸収分割」の2種類があります。本記事では会社分割の概要、種類、メリット・注意点についてご紹介します。この記事のポイント会社分割には新設分割と吸収分割があり、新設分割は新会社に事業を移転し、吸収分割は既存会社に事業を移転する。どちらも義務や権利が移転先に引き継がれる。会社分割のメリット

会社を売りたい。会社を売る際に知っておきたいポイントを解説

M&A全般
会社を売りたい。会社を売る際に知っておきたいポイントを解説

事業を継いでくれる後継者が見つからない場合、残される選択肢は廃業、そして会社の売却です。本記事では、会社を売る際に知っておきたいポイントについて解説します。この記事のポイント2025年には70歳以上の経営者が245万社に達し、約127万社が後継者不在。M&Aによる会社の譲渡が成長加速の選択肢として注目されている。会社を売る主なメリットは存続、経営者の負担軽減、廃業コスト削減が挙げられる。一方で条件

「吸収分割・株式譲渡・事業譲渡・会社分割」に関連する学ぶコンテンツ

M&Aニュース検索

注目のM&Aニュース

最新のM&Aニュース

月別M&Aニュース

注目ニュースワード