2018年、M&A業界では何が起こる?

M&A全般
更新日:

⽬次

[非表示]

2018年が始まりましたね! 今年一発目のコラムなので、2017年の振り返りをしながら2018年M&A業界を予想してみたいと思います。 “2017年問題”なる言葉が巷を賑わせた昨年は、M&A業界にとってひとつの節目であるとともに、次の時代への入り口ともいうべき年であったと思います。

あなたが2018年歩むべき道は決まりましたか?

平成30年税制改革大綱が意味すること

2017年問題とは、団塊の世代が一般男性の健康寿命である70歳に達することによる社会的問題を指します。特に事業承継においては事実上のタイムリミットとして、その緊急性に直面する時期と言われてきました。 そうした社会的状況を背景に、政府は昨年末に「平成30年税制改革大綱」を発表し、10年間限定で事業承継税制における納税猶予制度の大幅な緩和を盛り込みました。 過去最大規模となった今回の改正―特に、“10年間”という期限を区切ったことに、“事業承継問題は10年間で絶対に解決する”という国の強い意思を感じずにはいられません。

【後継者難で127万社が廃業】

2017年10月6日付の日本経済新聞記事「大廃業時代の足音 中小「後継未定」127万社」という記事は、社会にインパクトを与え、今までごく一部の専門家や事業者の問題であった事業承継問題を一気にクローズアップさせました。 “127万社”という数字に衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか。この127万社には個人事業も含まれますが、100万を超える大きさはインパクトがあります。

私たちは年間で300社以上のM&A成約支援を通じて、企業の存続に寄与してきましたが(譲渡企業のみベース)、この途方もない数の前には蟷螂の斧でしかありません。我々のようなM&A仲介会社は現業の一層の努力とともに、圧倒的多数を占める小規模企業についても、積極的な取り組みを社会的に強く求められる時代になりました。

小規模企業M&Aへの挑戦

当社はこうした社会的要求に応え、従来は専門家間での情報開示にとどまっていた小規模事業者向けM&Aプラットフォーム「&Biz」を2017年に一般公開しました。これによって売り手買い手が相互に直接相手を探し、全国のアドバイザーにアドバイスを求めることができるようになりました。 この反響は非常に大きく、常時数百件の案件がオープンマーケットでマッチングされており、2013年のサービス開始以後、100件を超える累計成約数を達成することができました。当サイトは国内成約実績NO1マッチングサイトとして各方面から注目を集めています。

2018年、M&A業界はどう変わる?

2018年はM&A先進国のアメリカと同様、いよいよ日本においてもインターネットマッチングが本格化する元年となるでしょう。 当社は来るべき年においても、新しい分野へも果敢に挑戦を行い、一社でも多くの企業に対してM&Aというソリューションを提供するべく努力をして参りたいと思います。 2/21(水)に開催するM&Aカンファレンスでは、小規模企業M&Aやインターネットマッチングの可能性について講演する予定です。 続々お申込みいただいておりますが、今ならまだお席があります!ぜひ皆様お申し込みください。

10/6付 日本経済新聞記事「大廃業時代の足音 中小「後継未定」127万社」を受けて

著者

M&A マガジン編集部

M&A マガジン編集部

日本M&Aセンター

M&Aマガジンは「M&A・事業承継に関する情報を、正しく・わかりやすく発信するメディア」です。中堅・中小企業経営者の課題に寄り添い、価値あるコンテンツをお届けしていきます。

この記事に関連するタグ

「事業承継・廃業・M&A税務・税制改正」に関連するコラム

会社をたたむには費用がかかる?必要な手続き・流れを解説

経営・ビジネス
会社をたたむには費用がかかる?必要な手続き・流れを解説

「会社をたたむ」という決断は、経営者にとって非常に重い選択です。事業の終焉は新たなスタートを意味することもありますが、そのプロセスには多くの課題が伴います。本記事では「会社をたたむ」決断した場合に、どのような手続きや費用が発生するのか、そして廃業を回避して会社を存続させる選択肢についてご紹介します。会社をたたむ決断をする前に、まずは相談してみませんか?日本M&Aセンターは30年以上にわたり、廃業の

休眠会社とは?休眠するとき、復活するときの手続きやメリット・注意点をわかりやすく解説

経営・ビジネス
休眠会社とは?休眠するとき、復活するときの手続きやメリット・注意点をわかりやすく解説

休眠会社とは、法人登記はされているものの、実際には事業活動を行っていない会社のことです。売上や取引がない状態が続き、法的には存在していますが、営業は停止しています。税務上の義務が残る場合もあり、将来的に事業を再開する可能性があります。また、再開の見込みがない場合は解散手続きが可能です。本記事では、会社を休眠会社する際、休眠から戻す際の手続き、休眠会社にするメリットや注意点を解説していきます。休眠・

海外在住の株主が日本の会社の株式を譲渡したら…日本で課税される? ~海外移住の意外な落とし穴 事業譲渡類似株式~

海外M&A
海外在住の株主が日本の会社の株式を譲渡したら…日本で課税される?   ~海外移住の意外な落とし穴 事業譲渡類似株式~

ASEAN進出・拡大を考える経営者・経営企画の方向け・クロスボーダーM&A入門セミナー開催中無料オンラインセミナーはこちらはじめに~アメリカ視察出張~先月(2024年1月)、視察でアメリカのダラスとヒューストンに行ってきました。両都市で現地の同業M&Aブティックや大手企業の研修を受講する機会があり、多くの刺激を得ることができました。テキサス州は「外国企業が投資しやすい米国の都市ランキング(2023

会社の休業とは?メリットや注意点、休業・再開の流れを詳しく解説

経営・ビジネス
会社の休業とは?メリットや注意点、休業・再開の流れを詳しく解説

会社を休業させるには、経営者が宣言するだけでは認められません。必要な手続きを経て、初めて休業とみなされます。本記事では、会社を休業させることのメリットや注意点、手続きの流れについて詳しく解説します。会社のこれからを考えている場合、会社を存続させる方法について話を聞いてみませんか?様々な事業承継をご支援してきたコンサルタントがご相談を承ります。ご相談は無料、秘密厳守で対応します。無料相談はこちら会社

事業承継税制とは?その概要、ポイントを解説

事業承継
事業承継税制とは?その概要、ポイントを解説

事業承継を検討されている中小企業の経営者の方にとって、承継にかかる贈与税や相続税の負担は大きな悩みの種ではないでしょうか。本記事では事業承継にかかる贈与税や相続税を猶予する制度、事業承継税制について、特例措置を中心にご紹介します。事業承継税制とは事業承継税制とは、中小企業の先代経営者等から株式・資産などを後継者が贈与、相続又は遺贈により取得した際、一定の要件を満たす場合に贈与税・相続税が猶予される

テレビ出演のご報告 -武蔵野銀行長堀頭取と当社代表三宅のトップインタビューが放映!-

広報室だより
テレビ出演のご報告 -武蔵野銀行長堀頭取と当社代表三宅のトップインタビューが放映!-

2021年3月13日放映のテレビ埼玉「埼玉ビジネスウオッチ」で、当社と提携している武蔵野銀行の長堀頭取と当社代表三宅が対談の様子が紹介されました!撮影は、2021年2月にオープンした当社21階のオフィスにて行われました。番組では、埼玉県の事業承継やM&Aの現状、武蔵野銀行と当社との協業について語られました。今回は、当日三宅からお伝えした内容を中心に抜粋してご紹介いたします。深刻化する中小企業の「事

「事業承継・廃業・M&A税務・税制改正」に関連する学ぶコンテンツ

「事業承継・廃業・M&A税務・税制改正」に関連するM&Aニュース

岩手銀行、顧客口座に係る権利義務を大和証券に承継

株式会社岩手銀行(8345)は、会社分割(吸収分割)により、岩手銀行の公共債、投資信託の窓販業務に係る事業に関して、岩手銀行に開設された顧客口座に係る権利義務を、大和証券株式会社(東京都千代田区)に承継させることについて吸収分割契約の締結を決定し、締結したことを発表した。岩手銀行を分割会社とし、大和証券を承継会社とする簡易吸収分割方式。岩手銀行は、銀行業を行っている。大和証券は、有価証券等の売買、

栗田工業、一部事業を子会社のクリタ東日本に承継へ

栗田工業株式会社(6370)は、同社の東北地方における水処理薬品、水処理装置、メンテナンス・サービスの製品・技術・サービスを駆使したソリューションの提案活動・契約ビジネス推進、同地方の販売特約店支援事業(以下:当該事業)を、完全子会社であるクリタ東日本株式会社(東京都渋谷区)に承継させる会社分割を実施することを決定した。栗田工業を分割会社、クリタ東日本を承継会社とする吸収分割方式。栗田工業は、水処

インフォネット、子会社のアイアクトからWeb事業を承継へ

株式会社インフォネット(4444)は、完全子会社である株式会社アイアクト(東京都千代田区)が運営するWeb事業を、会社分割(吸収分割)により承継することを決定した。アイアクトを分割会社とし、インフォネットを承継会社とする吸収分割方式。インフォネットは、Webサイト構築、CMSサイト構築、システム開発、クラウドサービス、ASPサービス、広告デザイン・印刷映像制作を行っている。アイアクトは、Webイン

コラム内検索

人気コラム

注目のタグ

最新のM&Aニュース