コラム

東証への上場で、地域社会を支える“スター企業”になりませんか?

雨森 良治

株式会社日本M&Aセンター 上席執行役員 成長戦略事業部長/ 株式会社ネクストナビ 代表取締役社長

M&A全般
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東証には、東証1部・2部、マザーズ、JASDAQという一般個人投資家が参加できる一般市場のほかに、プロ投資家しか参加できない“TOKYO PRO Market”という株式市場があります。

「上場企業になったことで、物件の入札で勝てるようになった」 「上場したら、部署を任せられる人材が入社してくれるようになった」 「上場してから、銀行からの借り入れがしやすくなった」 「上場してるって伝えたら、中国との取引がOKになった」 これらは、“TOKYO PRO Market”に上場した企業の経営者のみなさまのコメントです。 この聞きなれない、“TOKYO PRO Market”とはどういう株式市場なのか? わかりやすく解説した動画を用意しておりますので、是非、ご覧ください。

TOKYO PRO Marketは、株式投資に慣れたプロだけが参加することを条件に、マザーズやJASDAQに比べて、上場しやすい設計になっています。

TOKYO PRO Marketの大きな特徴

  • 株主構成をほぼ変えずに上場することができる
  • 売上高・営業利益、時価総額、株主数などの数値的ハードルがない
  • 上場までの監査期間は1年でOK

「え、知らない株主が入ってこないの?」 「うちの会社の規模でも上場できるの?」 「準備期間が短くていいってことは、コストも少なくて済むってことだよね?」 そうなのです。

これらが特別に認められているTOKYO PRO Marketですが、その効果はマザーズやJASDAQとほぼ同じです。

TOKYO PRO Marketの大きな効果(メリット)

  • 上場ロゴマークや証券コードの付与によって、取引や採用での信用力がアップ
  • 一般市場と同じ上場企業の一員となることで、従業員の士気もアップ
  • 上場企業としての信頼性と監査による透明性から、個人の債務保証も解除しやすい

それらに加え、上場準備のなかで組織体制をしっかりさせますので、会社が大きくなる基盤もできあがります。実は、これから後継者を育てる事業承継の準備として取り組んでみることも、とても有用だったりもするのです。

当社はこれまで、中小企業の後継者問題をM&Aで解決することに焦点をあててまいりました。しかし、地方が元気になるためには、やはり、地方を支える“スター企業”の存在が不可欠なのです。そこで、2019年7月にTOKYO PRO Marketの上場指導・審査・モニタリングを担うJ-Adviser資格を取得、社内にTOKYO PRO Market事業部を立ち上げました。 当事業部は「成長にコミットするJ-Adviser」として、1社でも多くの企業を、上場させるだけでなく、その後の成長もお手伝いさせていただきたいと考えております。 是非、この特別な「上場」を貴社の経営戦略の一つとして考えてみていただけますと幸いです。

著者

雨森 良治

雨森あめもり 良治よしはる

株式会社日本M&Aセンター 上席執行役員 成長戦略事業部長/ 株式会社ネクストナビ 代表取締役社長

西日本を中心に13年間M&Aを通じた事業承継の支援を行ってきた西日本を代表するM&Aプレーヤー。100件を超えるM&A成約実績を有する中で特に買い手企業のアドバイザーを務めるうちに、企業の成長戦略についてM&Aに続く支援ツールが必要であることを痛感。米国公認会計士(USCPA)ホルダーでもあることから非証券会社でも出来る上場支援を模索していたところ東証の新しい株式市場であるTOKYO PRO Marketに出会う。2019年7月に当社がJ-Adviser資格取得、2020年よりTPM上場推進の統括責任者として、全国の中小企業や会計事務所、金融機関向けにTPM上場啓蒙活動から上場準備支援活動に至るまで精力的にこなしている。現状50社程度の上場企業数だが、2030年には現マザーズ市場を上回る1,000社上場している成長市場に育てるべく様々なプロモーションを実施中。2023年4月より現職。

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