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「子供には好きなことをやってほしい」M&A成約式で家族の想いも引き継いだ人気洋菓子店プラチノ

広報室だより

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中小企業の経営者の多くは、会社の行く末、従業員の雇用や働き方など、重たい責任を一人で背負い孤独に戦っています。その孤独な闘いを支えるのが家族です。東京都世田谷区で地域に密着した洋菓子店2店舗を経営する有限会社プラチノの代表取締役 田勢 克也氏は、25歳でプラチノを設立し32年間先頭に立って会社経営を行ってきました。そして、設立32年目を迎える2022年4月11日、製菓メーカー 株式会社ホワイエに譲渡しました。この日、日本M&Aセンター本社で行われたM&A成約式では、克也氏を隣で支え続けた妻で取締役の久子氏、息子の陸氏、娘の也子氏が参加し、克也氏の32年間の努力と苦労をねぎらい、感謝の言葉を紡ぎました。

左:株式会社ホワイエ 代表取締役 松下 秀樹 氏 右:有限会社プラチノ 代表取締役 田勢 克也 氏

「会社のことは気にせず、自分の好きなことをやってほしい」

プラチノは、都内2店舗でケーキ等洋菓子の製造販売を行う業歴30年を超える人気洋菓子店です。芸能人の常連も多く、多くのメディアで紹介されています。特に、人気商品である「アンジュ」は発売25年で累計販売数100万個を超えるロングセラー商品です。会社設立から順調に会社を成長させてきた克也氏は現在57歳。親族や社員への承継が難しいため後継者不在となり、会社をどう存続していくか検討していました。克也氏は言います。「会社を立ち上げたとき1代で終わりにしようと思っていたので、子供たちには会社のことは気にせず好きなことをやってほしいと伝えてきました。思いのほか事業が順調に成長し、事業承継をせずに会社がなくなっていくのはもったいないと思うようになりました。60歳が近くなり、自分に体力があるうちにM&Aによる事業承継をすればプラチノがより発展していける。そう確信し、M&Aで譲渡することを決断しました」後継者不在問題を解決し、さらなる成長戦略を描くために今回M&Aによる事業承継を決断したのです。

32年間の想いと感謝を伝える有限会社プラチノ 代表取締役 田勢 克也 氏

「初回面談でプラチノの未来像が見えた」 譲受企業ホワイエとの出会い

克也氏がM&Aを決意してから約2年、日本M&Aセンターを経由して数社の候補と面談を重ねてきましたが、株式会社ホワイエの松下 秀樹氏と面談してから一気に話が進みました。「松下社長は今までお会いした社長とは異なり、お話する中でプラチノの未来像が見えたんです。それがホワイエとのM&Aを決意した決め手です」と初回面談での松下氏との出会いを語りました。
一方、ホワイエはライン生産が可能な工場設備を持つ製菓メーカーです。OEMの売上比率が高いため、自社で店舗を持つという長年の想いがありました。松下氏は初回面談について「田勢社長の事業展望と私の進めていきたいことが同じだったので、ベクトルを合わせてやっていけると確信しました」と振り返り、まさに両想いの出会いとなったのです。さらにプラチノの魅力について「お菓子の味やその味にお客様がついていること」を挙げます。松下氏は何度か買い物客に扮してプラチノを訪れていたそうです。いくつか商品を買って食べ、直感的においしいと感じたと言います。地元のお客様も頻繁に入店されている様子をみて、この店は間違いないと確信を持ちました。
今後、ホワイエは長年の想いだった実店舗による自社製品販売とブランド力の強化をプラチノという素晴らしいパートナーと共に推進します。プラチノは、課題である従業員の長時間労働をホワイエの工場ラインの生産能力と組み合わせ改善に取り組みます。これまで労働時間の問題でできていなかった百貨店の催事への出店など、販路の拡大を推進します。また、若い従業員がチャレンジできる環境づくりや最新の生産技術の導入など、独力ではできなかったことの実現を目指していきます。

M&A成約式で伝えられる家族それぞれの想い

M&A成約式では、克也氏に対しご家族からそれぞれの想いが語られました。
取締役として社長である克也氏を支えてきた妻 久子氏もセミナーに参加するなど積極的に情報収集を行い、M&Aの決断を支援しました。会社設立からずっと隣で見てきた夫について「主人は、常に家族、お客様、従業員のことを考えがんじがらめになり、孤独だったと思います。今後、松下社長という仲間を得て孤独ではなくなり、プラチノとホワイエの力になれるよう自身のパワーを最大限に使い頑張っていけると思います」と語ります。また、「ホワイエの松下社長にお会いしてM&A後の展望を丁寧にご説明いただき、この方とだったら主人が第二の人生を頑張っていける。そう確信し今日の成約式を晴れ晴れとした気持ちで迎えることができました」と今後についても話します。
また、2人の子供である陸氏と也子氏は、会社を経営してきた両親への感謝の気持ちや事業承継に対する想いを手紙に綴って伝えました。息子である陸氏は、子供のころから甘いものが全く食べられず果物も食べられないため、中学二年生の時に両親にプラチノを継がないことを伝えます。それに対し克也氏は「やりたいことをやってほしい」と息子の気持ちを受け入れました。陸氏はその言葉を胸に、大学までバスケットボールに打ち込み、現在は他の企業で勤めており、自身がやりたいことを精一杯やっています。今回、成約式に参加し両親とプラチノ、ホワイエ 松下氏に対して「今こうやって、好きなことをやれていることを両親に本当に感謝しています。また、両親が育ててきたプラチノを高く評価していただいたホワイエ様、本当にありがとうございました。これからプラチノと共に発展していただければと思っています」と感謝を伝えました。

M&A成約式に参加した田勢 克也 氏ご家族

父が設立し30年以上の月日をかけて母と共に育ててきた会社プラチノに対するご家族それぞれの想いがM&A成約式で伝えられ、その想いは事業を承継するホワイエ 松下氏に引き継がれました。プラチノが設立されてちょうど32年となる2022年4月11日は、プラチノとホワイエ両社が共にさらなる成長に歩みを進める門出としてM&A成約式の参加者にとって忘れられない一日となりました。

著者

M&A マガジン編集部

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