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事業承継を考える日 2019年4月3日

「私の人生を返して!」社長、奥様の本音、知ってますか?

以前事業承継のお手伝いをしたご夫婦に、先日お会いしてきました。

お会いして、変わったなぁと感じたのは、社長よりも奥様のほうでした。
最初にお会いした頃よりも、ずっと明るい雰囲気でいらっしゃいました。

「主人が経営していたころは本当に毎日が大変だったので、今は比較できないくらい穏やかに過ごせています」

経理や人事労務を一手に引き受けていらっしゃった奥様の、その言葉はとても印象的でした。

その言葉を聞いて、私は別の奥様の言葉を思い出していました。
「私は、会社の、いや、主人の“犠牲者”なんです」
「これまでどれだけ振り回されてきたか・・・私の人生を返してほしい!」

“社長夫人”というと良い聞こえですが、実際の中小企業経営者の奥様がどんな気持ちでいらっしゃるか、知っていますか?
会社のこと・従業員のこと、そして、ご主人・お子様のことをどれほど考えているか、想像したことはありますか?

夫婦の会話が仕事の話題になってしまっていませんか?

“社長夫人”のリアルな日常

多くの中堅中小企業では、奥様が会社のお仕事を手伝っていらっしゃいます。
ご家庭だけでなく、会社でもご主人のサポートをされている。月並みな表現かもしれませんが、本当に大変だと思います。

冒頭でご紹介した奥様は、こんなことをおっしゃっていらっしゃいました。

「“従業員は家族”という方もいらっしゃいますけれど、私にとっては家族ではなかったです」

その言葉だけを聞くと、すごく冷たい人のように聞こえますが、真意は次の通りです。

「会社で『奥さん』と社員から声をかけられると、いつもドキッとするんですよね。いいことで声をかけられることは、まずないので。ずっと気苦労してきました」

従業員は“家族以上に”大切にしなければならない、そんなプレッシャーがあったようです。

「社員がどうやったら幸せになるのかな、ということを常に考えていなければならなかった。
そういうことが喜びというよりは、とても辛い面でした。
結婚式に出席するのは大変うれしいんですけれど、手続きをしなきゃとか、給与計算はどうなるんだろうとか、そういうことばかりが先行してしまうんです。
これこそ、“社長の妻”という職業病でしょうか」

「おめでとう」の次に浮かぶのは、結婚後の手続きや給与のこと・・・

こんな生活はいつまで続くのか

「この先どうなるんだろうとか、そんなことは考えていませんでした。考える余裕がなかったんです。
子供の将来・親の今後、そして、会社の未来・・・毎日がいっぱいいっぱいで、先のことは考える余裕がありませんでした」

そんな奥様が、“先のこと”を考えるようになったのは、ご主人からの一言でした。

「主人から『会社を誰かに任せようと思う』と言われたんです。それが、事業承継だったんですね。
最初は一体どういうことなのか分からなかったんですけれど、いろいろと説明してくれて、理解できました」

その頃、このご夫婦に私は初めてお会いしました。
ご主人も奥様も50代。現役バリバリの雰囲気だったことを記憶しています。

「いくら健康な私であっても、あまりに過酷な毎日で、主人も心配したんじゃないでしょうか。
同時に、自分自身の健康にも不安が出てきたんだと思います。

私しかできない仕事や、主人自身も自分だけしか知らない仕事がたくさんありました。
自分達どちらか一人が病気になったときに、会社が揺らぐんじゃないかと考えたのだと思います。
従業員はどうなるんだろうか、というのが一番の大きな心配でした」

その日から、お2人で“先のこと”を話し合う機会は増えていきました。

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