つないでいきたい「日本のものづくり」

竹内 直樹

著者

竹内直樹

事業承継
更新日:

⽬次

[非表示]

この1ヶ月で、メーカーの社長さん数人とお会いする機会がありました。 工場を案内していただいたり、職人さんの話を聞いたりすると、“日本のものづくり”の奥深さを改めて体感します。

「うちの技術は、どこにも負けません」 「日本じゃなきゃ、作れない」 みなさん、自社の製品に誇りを持っていらっしゃいます。

一方で、みなさんが口を揃えておっしゃることがありました。 「人が採用できない」 「市場規模が小さくなってきている」 「新しい技術開発に回す資金がない」 「竹内さん、何かいい方法はないだろうか」

昔ながらの職人・技術だからこそ、守るためには変わらなくてはいけない

日本M&Aセンターへは、創業から最近まで後継者不在に悩む経営者の方からの問い合わせが多く、当社としてM&Aは後継者問題解決のための有力な手法であるということを紹介することが多かったと思います。

しかし数年前から状況が変わりつつあり、上記のような事業の維持・拡大のご相談もかなり増えてきています。 「社長、全ての選択肢をテーブルの上に乗せてみませんか? 」

ひとつでないレバレッジ戦略

当社が提供する“M&A仲介サービス”には、レバレッジ戦略を手伝うことができるという一面があります。 あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、事業の成長を外部の経営資源を活用せずに自然体で望むのがオーガニック戦略だとすると、その反対がレバレッジ戦略です。

自社の力だけで成長戦略を考えることには限界がある一方、レバレッジ(他人資本)を利用した戦略を実行できれば、成長の可能性は大きく広がります。 レバレッジ戦略には ・株式上場する ・企業を買収する ・大手の傘下に入る ・ファンドの支援を受ける といった様々な方法があります。

つなぐために必要なもの

日本のものづくりを大切に守り、育んでいくためには、会社が成長していかなければなりません。 今、日本のものづくりは厳しい環境にあります。 そのなかでどんな選択肢を取りうるのか、私は日々多くの経営者の方とディスカッションしています。?

書籍『どこと組むかを考える成長戦略型M&A』

著者

竹内 直樹

竹内たけうち直樹なおき

1978年生まれ。広島県出身。2007年日本M&Aセンターに入社。主に中堅・中小企業と上場企業に対して買収提案を担う部署の責任者として、上場後のブリッツスケール(爆発的成長)に貢献。譲受企業だけではなく譲渡企業の成長も実現する「成長戦略型M&A」を提唱し、日本経済におけるM&Aの普及・啓発に尽力。2018年から取締役となり、全社の戦略立案と実行を指揮して、連続的な業容拡大を実現。2024年4月より現職。日本M&Aセンターホールディングス取締役も兼務。著書に「どこと組むかを考える成長戦略型M&A」(プレジデント社)がある。

この記事に関連するタグ

「成長戦略・人手不足・レバレッジ戦略・事業承継」に関連するコラム

【1万字スペシャル対談】SHIFT×日本M&Aセンターが巻き起こす、SI業界革命

M&A全般
【1万字スペシャル対談】SHIFT×日本M&Aセンターが巻き起こす、SI業界革命

2019年5月、業務提携を発表したSHIFTと日本M&Aセンター。提携により、2社が共同で運営する新たなコンソーシアムを立ち上げ、SI業界変革を加速していくという。果たして両社は今後、業界の未来をどのように変えていくのか。SHIFT代表取締役社長丹下大氏と、日本M&Aセンター上席執行役員渡部恒郎に語ってもらった。ソフトウェアテスト業界を切り拓く渡部SHIFTはソフトウェアテストの業界を切り拓いてき

年商10億円以上の企業経営者200人に聞いた「引継ぎプラン」

年商10億円以上の企業経営者200人に聞いた「引継ぎプラン」

日本を支える中堅企業の経営者に一斉アンケートを実施国内の全企業の99%を占める「中小企業」。その中でも「中堅」規模の企業は、各地域経済をけん引する、あるいはその高いポテンシャルを秘めた存在です。日本M&Aセンターは、こうした中堅クラスの企業の経営者ご自身のこれからや、会社の今後についてのお考えをお聞きする、「経営者意識調査」を実施しました。経営や承継に関わる課題や、M&Aの活用等に関しての問いに選

【広報誌「MAVITA」Vol.3より】M&Aを戦略の中心に置く成長企業の現在地

広報室だより
【広報誌「MAVITA」Vol.3より】M&Aを戦略の中心に置く成長企業の現在地

「世界一のエンタメ企業」をビジョンに掲げ躍進を続けるGENDA。推進力の中心にM&A戦略があります。その狙いとは?日本M&Aセンターが発刊する広報誌「MAVITA」Vol.3で掲載した、M&Aを戦略の柱に躍進を続けるエンターテイメント企業GENDAの申真衣社長と、サーチファンドの仕組みを利用して経営者となり、事業承継後2年目にして売上高を2倍に伸ばしGENDAにグループインしたアレスカンパニーの大

著者インタビュー!『社長の決断から始まる 企業の最高戦略M&A』

広報室だより
著者インタビュー!『社長の決断から始まる 企業の最高戦略M&A』

日本M&Aセンターは、書籍『社長の決断から始まる企業の最高戦略M&A』を東洋経済新報社より発売しました。著者の柴田彰さんに、発刊の経緯と本書に込めた想いを聞きました。M&Aしかないとわかっていても、踏み出せない理由――本書は、経営者が押さえておくべき経営戦略の一つとして、M&Aの特に「譲渡」に特化した書籍です。なぜこのテーマで本を出そうと思われたのですか。日本には二つの大きな課題があります。一つ目

事業承継・引継ぎ補助金とは?中小企業庁が創設の背景を解説!

事業承継
事業承継・引継ぎ補助金とは?中小企業庁が創設の背景を解説!

本記事では、事業承継・引継ぎ補助金の概要と、本補助金の制度運用を担う、中小企業庁財務課の高橋正樹課長補佐(※)による解説、最新の公募概要をご紹介します。※本記事は2021年6月30日に公開された内容を編集しています。役職等は取材当時の内容です。事業承継・引継ぎ補助金とは?事業承継・引継ぎ補助金は、事業承継や事業再編、事業統合を促進し、日本経済の活性化を図ることを目的とした補助金です。具体的には、事

事業戦略とは?策定に活用できるフレームワーク、成功に導くポイントを解説

経営・ビジネス
事業戦略とは?策定に活用できるフレームワーク、成功に導くポイントを解説

企業経営は、いくつかの戦略に基づき進められます。その中でも特に重要な事業戦略は、経営戦略を踏まえて、事業ごとに策定する必要があります。本記事では、事業戦略を立てるためのフレームワークや効果的な立て方、作成時のポイントなどについてわかりやすく解説します。日本M&Aセンターでは、事業ポートフォリオの総合分析と個別事業に関するカーブアウト分析の簡易版について、専門チームが無料でご提供を行います。詳しくは

「成長戦略・人手不足・レバレッジ戦略・事業承継」に関連するM&Aニュース

旭化成ホームズグループの旭化成不動産レジデンス、不動産開発事業を旭化成ホームズに承継へ

旭化成ホームズ株式会社(東京都千代田区)および旭化成不動産レジデンス株式会社(東京都千代田区)は、2025年4月1日付で、旭化成不動産レジデンスの不動産開発事業を吸収分割により、旭化成ホームズに承継することを発表した。旭化成ホームズは、「ヘーベルハウス™」、「ヘーベルメゾン™」などの設計・監理・請負、マンション事業、リフォーム事業、不動産流通事業、都市開発事業等を行っている。旭化成不動産レジデンス

飲食店経営のCRAFTED JAPAN、地ビール製造・販売の農業法人飛騨高山麦酒の事業承継

株式会社CRAFTEDJAPAN(東京都港区)は、2025年11月21日、有限会社農業法人飛騨高山麦酒(岐阜県高山市)を事業承継した。CRAFTEDJAPANは、飲食店の経営をはじめCRAFTED食材を扱う事業を行っている。飛騨高山麦酒は、1995年に岐阜県飛騨地方で創業した地ビールブランド。地下180メートルから汲み上げた北アルプスの天然水や自社培養酵母など、厳選した素材を用い、ペールエール、ヴ

グッドパッチ、AIデザインツール開発のLayermateを子会社化

株式会社グッドパッチ(7351)は、株式会社Rera(東京都渋谷区)が開発したAIデザインツール「Layermate(レイヤーメイト)※」事業を継承する、新会社の株式会社Layermate(東京都渋谷区)を子会社化した。グッドパッチは、企業変革支援、UI/UXデザイン、ビジネスモデルデザイン、ブランド体験デザイン、組織デザイン、ソフトウェア開発を展開している。Reraは、Webデザインツールの企画