株価算定シミュレーション

産業革新投資機構、JSRを買収及び株式非公開化へ

更新日:

JICC-02株式会社(東京都港区 以下、JICC-02)は、JSR株式会社(4185)の株券等を公開買付け(TOB)により取得することを決定した。

買付等の価格は、普通株式1株につき4,350円。買付代金は、903,917,267,550円(買付予定数207,797,073株に、1株当たりの買付価格を乗じた金額)。買付予定数の下限は、138,531,400株。

JICC-02は、JSRの株券等を取得および所有し、本公開買付け成立後に、JSRの事業活動を支配・管理することを主たる事業として2023年6月15日に設立された。

株式会社産業革新投資機構(以下、JIC)の完全子会社JICキャピタル株式会社(以下、JICC)が、JICC-02の発行済全株式を所有している。
本公開買付けの決済時までの期間にて、JICCが運用するJIC PEファンド1号投資事業有限責任組合およびJIC PE共同投資ファンド1号投資事業有限責任組合に対し、JICC-02の発行済全株式の譲渡を予定している。

JSRは、半導体材料やディスプレイ材料を扱うデジタルソリューション事業や、合成樹脂事業などを展開している化学メーカー。

本件M&Aは、JSR株式の非公開化を目的として行われる。

JICC-02は、JSRを非上場化した上でレジリエンスとサステナビリティをより一層重ね持った企業体へと昇華することで企業価値の向上を目指し、これをもって対象者の事業が対面する半導体材料業界の国際競争力強化に向けた事業再編や民間資金獲得の契機に繋げる狙い。

・今後の予定
公開買付開始公告日 決定次第発表

化学製品製造(製薬・トイレタリー除く)業界のM&A・事業承継の動向はこちら

JSRに関連するM&Aニュース

JSR、半導体薬品メーカーのヤマナカヒューテックを買収

JSR株式会社(4185)は、ヤマナカヒューテック株式会社(京都府京都市、以下「YHC」)の全株式を取得し完全子会社化することでYHCと合意し、2024年5月15日に株式譲渡契約を締結した。JSRは、研究開発・技術革新力を核に、新規材料開発、品質管理、サプライチェーンマネージメント等を行う。YHCは、半導体材料・光ファイバー材料等の高純度化学薬品の製造販売を行う。目的半導体デバイスの進化は、リソグ

JSR、TOBが成立し上場廃止へ

JICC-02株式会社(以下「公開買付者」)が2024年3月19日から実施しておりましたJSR株式会社(4185)の普通株式、本新株予約権及び本米国預託証券に対する公開買付け(TOB)が2024年4月16日をもって終了した。本公開買付けの結果、2024年4月23日(本公開買付けの決済の開始日)をもって、JSRの親会社及び主要株主である筆頭株主に異動が生じる見込みとなった。JSRは、半導体材料やディ

JSR、韓JSR Electronic Materials Koreaを完全子会社化へ

JSR株式会社(4185)は、韓国におけるJSRの電子材料事業の販売代理店であり、PERICorporation(以下、PERI)とJSRの合弁会社であるJSRElectronicMaterialsKoreaCo.,Ltd.(以下、JEMK)を、完全子会社化にむけPERI保有株式60%全てを買収する株式譲渡契約を締結した。JSRは、半導体材料やディスプレイ材料を扱うデジタルソリューション事業や、合

JSR、子会社Crown Bioscience Internationalを孫会社化、米ライフサイエンス事業を再編へ

JSR株式会社(4185)は、子会社であるJSRNorthAmericaHoldings,Inc.(アメリカ・カリフォルニア州)に対して、完全子会社であるCrownBioscienceInternational(アメリカ・カリフォルニア州)の全株式を現物出資により譲渡する。さらに、JSRNorthAmericaHDからJSRの孫会社であるJSRLifeSciences,LLC(アメリカ・カリフォル

ENEOS、JSRより合成ゴムの製造・販売を含むエラストマー事業を買収へ

ENEOS株式会社(東京都千代田区)は、JSR株式会社(4185)と、合成ゴムの製造・販売を含むJSRのエラストマー事業を買収することについて、契約を締結した。ENEOSは、石油製品(ガソリン・灯油・潤滑油等)の精製および販売、ガス・石炭の輸入および販売、石油化学製品等の製造および販売、電気・水素の供給を行っている。JSRは、デジタルソリューション事業、ライフサイエンス事業、エラストマー事業、合成

この記事に関連するタグ

「株式譲渡・TOB」に関連するコラム

日立のM&Aプレスリリースから読み解く!価格交渉の背景とは?

M&A全般
日立のM&Aプレスリリースから読み解く!価格交渉の背景とは?

日本M&Aセンターの中で特に業界での経験豊富な二人のスペシャリストが、世の中の企業のM&Aの動き、プレスリリースを中心に解説する「M&Aニュースサテライト」。今回は前回に引き続き日立製作所による日立物流の売却をテーマに解説します。(本記事ではYouTube動画の概要をご紹介します。)日立製作所と日立物流が正式発表へ西川:前回(日立製作所が日立物流を売却へ!M&Aの狙いとは)につづき日立物流パート2

M&Aが失敗する要因とは?対処法や事例も紹介

M&A全般
M&Aが失敗する要因とは?対処法や事例も紹介

M&Aの失敗には、投資対効果の未達、のれんの減損損失、デューデリジェンスの不備、人材流出などがあります。原因や失敗事例を通して、対策法を解説します。M&Aは企業成長を加速させる成長戦略の一つですが、必ずしも期待どおりの効果が得られるとは限りません。当初の目標を下回り、失敗とみなされるケースもあります。M&Aを成功に導くには、失敗事例を知って対策を講じることが不可欠です。本記事では、M&Aが失敗とみ

買収とは?合併やM&Aとの違い、種類、プロセスを解説

M&A全般
買収とは?合併やM&Aとの違い、種類、プロセスを解説

買収は、企業の成長や事業承継の手法として広く活用されています。売り手側にも買い手側にもメリットがある一方で、リスクもあるため注意が必要です。本記事では、買収と合併、M&Aの違いをはじめ、買収の種類やプロセスをわかりやすく解説します。この記事のポイント買収とは、対象企業の事業や経営権を取得することで、「事業買収」と「企業買収」に分けられる。買収には「友好的買収」と「同意なき買収」があり、一般的に中小

TOB(株式公開買付け)とは?目的やメリット、手続きをわかりやすく解説

M&A全般
TOB(株式公開買付け)とは?目的やメリット、手続きをわかりやすく解説

TOB(株式公開買付け)は、市場外において上場企業の株式を直接買い付けるM&A手法の一つです。近年では、経営権の取得や企業再編、グループ化、MBOの手段としても注目されています。この記事では、TOBの基本的な仕組みやほかのM&A手法との違い、メリット・デメリットのほか、TOBの具体的な流れなどについて、わかりやすく解説します。この記事のポイントTOBは、市場を通さずに不特定多数の株主から株式を直接

企業買収とは?買収スキームやメリット・デメリットを解説

M&A全般
企業買収とは?買収スキームやメリット・デメリットを解説

事業承継や業界再編への対応策として、企業買収の動きは今後ますます加速することが考えられます。本記事では、企業買収の基礎を整理した上で、その種類やメリット・デメリット、具体的な流れなどについて解説します。この記事のポイントM&Aによる企業買収は、経営陣が他社の株式を取得し、経営権を獲得する手法で、目的には競争力強化や事業多角化がある。企業買収には友好的買収と同意なき買収があり、前者は経営陣との合意を

株式譲渡とは?M&Aにおける流れ、税金をわかりやすく解説

M&A全般
株式譲渡とは?M&Aにおける流れ、税金をわかりやすく解説

株式譲渡は、代表的なM&A手法の1つであり、企業の成長戦略や資本政策において重要な役割を果たします。本記事では、株式譲渡の概要やメリット、デメリット、実務上のポイントなどをわかりやすく解説します。この記事のポイント売り手側のメリットには会社の存続、手続きの簡便さ、税金の優遇がある一方、全株主の同意が必要な点に注意。買い手側のメリットには包括的に許認可も引き継げる点などが挙げられるが、買収資金や簿外

「株式譲渡・TOB」に関連する学ぶコンテンツ

M&Aニュース検索

注目のM&Aニュース

最新のM&Aニュース

月別M&Aニュース

注目ニュースワード