
中外製薬、国内バイオベンチャーのレナリスファーマを買収
中外製薬株式会社(4519)は、レナリスファーマ株式会社(東京都中央区)のすべての株式及び新株予約権を取得し、完全子会社化することを決定した。
中外製薬は、医薬品の研究、開発、製造、販売及び輸出入を行っており、抗体エンジニアリング技術をはじめとする独自の創薬技術基盤を強みとしている。
レナリスファーマは、国内バイオベンチャー企業。IgA腎症を主要適応症とするsparsentan(米国製品名:FILSPARI®)のアジア地域での開発及び販売を目的として設立。日本、韓国、台湾における独占的な開発・販売権をTravere Therapeutics, Inc.(米国)より取得している。
目的
中外製薬は、本件M&Aにより、sparsentanの日本、韓国、台湾における独占的な開発・販売権を取得し、IgA腎症及びその他腎疾患におけるパイプラインを強化する。
IgA腎症(指定難病66)は、疾患の進行により腎移植や透析が必要となるが、既存の薬物治療では十分な効果が得られない場合もあり、有効な治療法が求められている。
中外製薬は、経営戦略の一つに「革新的な医薬品の提供」を掲げており、本件は、その戦略的投資の一環。
株式取得の方法
①株式取得時に支払う一時金(以下:クロージング対価)と、②sparsentanの承認の進捗及び将来の収益に基づく支払(以下:アーンアウト対価)で構成される。
株式の状況
| 異動前の所有株式数 | 0株 |
| 取得株式数 | レナリスファーマが発行するすべての株式及び新株予約権 |
| 取得価額 | ①クロージング対価 15,000百万円 上記に加え、株式譲渡契約に基づく価格調整を反映した金額 ②アーンアウト対価 最大16,000百万円のマイルストン対価及びsparsentanの日本、韓国、台湾における純売上高に連動する対価 |
| 異動後の所有株式数 | レナリスファーマが発行するすべての株式及び新株予約権 |
日程
クロージング日:2025年11月末(予定)








