【イベントレポート】申真衣さん、笹川友里さん登壇!国際女性デーを機にダイバーシティ&インクルージョンを考える

広報室だより
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日本M&Aセンターは2月20日、3月8日の国際女性デーを前にし「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)イベント」を開催しました。
特別ゲストとして株式会社GENDA 代表取締役社長 申真衣さんと、元TBSアナウンサーでsetten株式会社 代表取締役 笹川友里さんをお招きしました。人気雑誌「VERY」モデルとしても活躍されるお二人に、ご自身のキャリアや人生の考え方について伺い、参加者にエールを送っていただきました。写真とともにイベントを振り返ります。

申真衣さん(写真左)は、「100歳まで生きるとして、短く見積もっても80歳までは現役でいるために、キャリアを広げたい」とのお考えから、新卒から勤めマネージング・ディレクターとなられたゴールドマン・サックスを退職し、GENDAの共同創業に至ったといいます。TBSにADとして入社後、アナウンサー業務に異動し8年勤められた笹川友里さん(写真右)は、出産を機に今後のキャリアを考え、チャレンジするために独立・起業の道を選ばれました。

―おふたりは、社長業、子育て、モデル業を両立されていらっしゃいますが、楽しいことや大変なことはありますか?

申さん:複数の仕事をするというのは、徐々に一般的な選択肢になりつつあると思います。たまたまいろいろな出会いがあって今の状況があり、それぞれの異なる仕事だったのが、少しずつ点と点がつながるようになって楽しいです。子どもに対しても「会社を経営する仕事も、モデルの仕事もやっているんだよ」と伝えて、自然に受け止めてくれていますね。

全てを全力でやることはできないので優先順位をつける必要はあり、そういう場面ではなるべく言葉を尽くして、周りの人から見て線引きががわかるように心がけています。答えはないので、走りながら調整していくスタイルで模索しつつやっています。

笹川さん:独立してからは、モデル業やアナウンサー業のほかにも、スモールビジネスにいくつか挑戦しています。表参道で女性向けサウナの共同経営をしていて、私は経営のノウハウはないのですが、大変なことにあえて挑戦していこうと思っています。大変なことって、経験になるし、人のつながりもできるし、いいことしかないとTBS時代に学びました。小さな”大変だけど楽しめること”を積み重ねていきたいですね。
パンクしてしまいそうなときは、周りに助けを求めながらチャレンジしています。

―大変なことや困難なことにチャレンジしていこうというのはどこからきているのかなと思ったのですが、これまで大変な中にも成功体験を積み上げられてきたのでしょうか。

申さん:そうですね、その時はつらくても、振り返ってみると得たものがあると思えたり、力が湧いてくるような感覚になったりします。変ですよね。笑

笹川さん:申さんは個人的にメンターのような存在だと思っているのですが、申さんはアクセルを踏みつつも、力を抜くこともすごくお上手。私はいつも力んでいるので。笑

申さん:力が抜けるようになったのは子どもを産んでからですね。それまでは仕事がすべてで、仕事が好調な時は「ハッピー」、うまくいかないと「自分には価値がない」と思うほどアップダウンが激しかったんです。子どもができて、仕事以外の時間を強制的につくれるようになってから、仕事とのいい距離感ができバランスをとれるようになりました。

株式会社GENDA 代表取締役社長 申真衣さん

―日本の社会の女性の活躍について感じていることやアドバイスなどはありますか?

笹川さん:私は女子高育ちで、テレビ局に入ってからの情報番組時代も女性が多かったせいか、女性が活躍しにくいという感覚はなかったですね。でもたしかに会社組織のトップは男性がほとんどで、本当にインパクトを残せるほどの活躍という意味では、日本は先進国に比べ遅れているのかなと思います。「男性だから」「女性だから」とボーダーを引きすぎず、しなやかに各々の問題を解決できるような社会がいいなと思います。

申さん:性別でこれが得意というのは、本当はないと思っています。ただ、子どもと絵本を読んでいたりすると、冒険をしているのは大体男の子で、ドレスを着てお茶をのんでいるのは女の子が多いと感じます。これは一例ですけれど、幼少期から知らず知らずのうちにインプットしているものはあると思います。これを解きほぐしていくのは時間のかかることですよね。

20年前に比べるとさまざまな場面で意思決定する際に参加する女性の割合も増えてはきましたが、それは先輩方が切り拓いてくれたものなので、私たちもバトンを繋いでいきたいですね。
私のように「お弁当は作らない」「家事はほかの方にお願いする」という人がいることで、生き方の選択肢が増える方もいるかもしれません。

笹川さん:テレビ局時代の男性が多かった番組制作では、最初から女性は意見を言わないものとして「意見ある?」という一言がなかなか回ってこないこともあったのを思い出しました。常々自分の中できちんと軸を持って意見を言うことで対等になり、影響力を発揮できるようになると思います。

申さん:空気を読み過ぎないことも大事ですよね。「自分の意見は求められていないだろうから言うのやめよう」ではなく、「聞かれていないけれどちょっと言ってみようかな」と発言してみる。別に怒鳴ったりしなくても意見は言えますし、言い続ければ意見を言う人として認められていくと思います。

笹川さん:たしかに、自分で「私なんて」と追い込みすぎない方がいいですね。
AD時代は無茶ぶりの仕事も楽しんでいて、「相手の期待を上回る」ことを目標にし、仕事の醍醐味にしていました。

コミュニケーションをとり意思を伝えあう大切さ

―事前アンケートでは、男性の部長から、男性社会に入った時どういう対応されると仕事がやりやすいですかと質問をいただいています。

申さん:「あの歳になったら結婚するんじゃないか」「もうすこし仕事量を減らしてほしいのではないか」と、本人がそう考えていない場合でも、親切心から配慮し、責任のある仕事を任せられないということもあると思うので、お互いきちんとコミュニケーションを取り、どうしていきたいかを確認し合うことが大切だと思います。

笹川さん:人によって考え方は異なりますよね。私の場合、育休から戻っても手を緩めないで働きたいと思っていました。やるなら100か0だなと。ただ100が難しそうだったので、独立という決断をしました。
子育て中だと、子どもは皆熱を出すものではないとしても、最初は特に突発的な対応がやはり多いじゃないですか。そういう時に「あ~またか…」というような雰囲気にしない空気づくりを上長の方がしてくれたらありがたいと思います。

setten株式会社 代表取締役 笹川友里さん

参加者からは、キャリア観やパートナーとの向き合い方についても多数質問が寄せられました。

―女性ならではのライフプランの向き合い方のアドバイスがありましたら教えてください。

笹川さん:すべてはタイミングなので直感でいいと思います。私は結婚が27歳と早めでした。キャリアと彼との結婚を天秤にかけました。天秤にかけることと直感だと思います。

申さん:結婚を重くとらえ過ぎない方がいいんじゃないでしょうか。ただもし、これから自分のキャリアを追求していきたいのであれば、家事や育児をシェアできるような結婚相手は見極めた方がいいと思います。

―お二人はお忙しいのにとても綺麗にされていらっしゃると思います。早く起きてネイルやメイクをするのは大変なのですが、リフレッシュ方法を教えてほしいです。

申さん:リフレッシュ方法としては、夜中に甘いものを食べます。「こうすれば自分の機嫌がよくなる」ということを見つけるのは大事だと思います。

笹川さん:私は無になる、一人の時間をつくるようにしています。あとはサウナですね、表参道の「Sauna Therapy」、ぜひみなさんも来てください。笑 自分でスイッチオフのお守りは作っておいた方がいいと思います。

―新しい何かをするときにどうコミュニケーションを取って夫の理解を得ていますか。

申さん:「1つの船を二人で運転している」感覚なので互いに尊重するようにしています。「自分がなにかやると相手が何か失う」ということにはならないようにしています。

笹川さん:私は夫から「僕を支えようとしないで。自分の人生を歩まないと40代、50代で絶対後悔するから!一回キャリアから離れて復職できる人もいるけど、絶対なにかやっていた方がいい」と言われ、会社をつくりました。
コミュニケーションをたくさんとっているので、互いの状況はあえて聞かなくてもわかるようにはしています。

申さん:普段からコミュニケーションをとっていれば、たとえば「今夜の接待がどれくらい大事か」を相手がすぐに理解してくれて、「今日は重要な日だね、がんばってね」って言ってもらえますよね。

―最後になりますが、参加者へメッセージをお願いいたします。

申さん:いま日本で多くの中小企業が承継の時期を迎えている中で、M&Aは社会にとって大切なことだと感じています。皆さんの普段からの活動が、日本の未来につながっていると思いますので、今後もご活躍を応援しております。

笹川さん:これからの時代、絶対に事業承継のボリュームは増えていくでしょうし、相手が見つからなくて困っている会社は増えていくはずなので、日本M&Aセンターがどういう想いをもって何をしているか、どんどん発信なさって、地方や全国の困っている企業を救ってください。過去にラジオでご一緒した際、日本M&Aセンターの成約式の取り組みは本当に素晴らしいと思いました。想像していたM&Aのイメージと全く違っていて、血の通ったM&Aが御社の良さだと感じました。みなさんお忙しいと思いますが、健康第一でこれからもぜひ頑張ってください。

一人ひとりがD&Iを理解し、行動に落とし込むことの大切さ

ほかにも本イベントでは、日本M&Aセンターグループ役員や、現場社員も登壇し、それぞれの立場からダイバーシティ&インクルージョンへの考えを発信しました。

日本M&Aセンター三宅卓社長は、「会社として、多様な人材が活躍しやすい働き方や制度を構築したい」と述べ、自身のこれまでの経験も踏まえながら、企業のD&I実現のために必要な意識改革について力説しました。

日本M&Aセンター三宅卓社長

日本M&AセンターホールディングスAnna Dingley社外取締役は、海外からのビデオメッセージで、「スキルの多様性」の重要さや、働きやすい職場環境の実現に向けた提言、意見をきちんと発信することの大切さなどを発信しました。

(写真左から)日本M&Aセンター 鈴木康之営業本部長 日本M&Aセンターホールディングス 竹内美奈子社外取締役

「D&Iについて語る異色講演」と題した、日本M&Aセンターホールディングス 竹内美奈子社外取締役と、日本M&Aセンター 鈴木康之営業本部長によるディスカッションでは、なぜ企業にとってD&Iが昨今注目されているのか、そして会社としてD&Iを推進していくうえでのポイントを語り合いました。

竹内社外取締役は当社の課題として「同質性」を挙げ、D&Iで成果を出すには個々の違いや異質さを認め、活用していくことが重要と指摘。D&Iの本質は“属性”で捉えるのではなく“個”として理解することとし、その姿勢を持つ大切さを伝えました。また、一人ひとりがD&Iを理解し、行動に落とし込むことでよりよい組織文化を作っていくよう呼びかけました。

イベントには200人弱の社員が参加し、D&Iに取り組む重要性や、キャリア形成について考えを深める一日となりました。

日本M&Aセンター女性活躍推進プロジェクト

ダイバーシティ&インクルージョンBOOK

著者

M&A マガジン編集部

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日本M&Aセンター

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