東証一部上場 証券コード 2127
No.2127

中堅・中小企業のM&A仲介実績No.1

M&A成功事例インタビュー

~後継者問題解決・今後の成長拡大のためのM&A~

多くの苦労をかけた妻が安堵しているのを見て、譲渡して良かったと心の底から思いました

向井珍味堂&ヒガシマル

2013年7月、当社がお手伝いしてM&Aを実行された2社の代表、向井珍味堂社の中尾様とヒガシマル社の東様をお迎えし、M&Aを決意された理由や当時の心境などをお聞きしました。

写真:向井珍味堂&ヒガシマル
株式会社向井珍味堂 代表取締役 中尾敏彦様(右)、株式会社ヒガシマル 代表取締役社長 東紘一郎様(左) ※職称は当時のもの
譲渡企業

株式会社向井珍味堂

  • 大阪府大阪市
  • きな粉・各種香辛料等製造販売
  • 売上高:約9億円/従業員数:35名
譲受け企業

株式会社ヒガシマル(福証2058)

  • 鹿児島県日置市
  • 即席麺・乾麺等の食品製造、水産飼料製造
  • 売上高:約82億円(連結)/従業員数:250名
    ※M&A当時

経営者のためのM&Aセミナー(2014年6~7月開催)にて、向井珍味堂 中尾様より、譲渡を決断した経緯、M&A交渉中の心境、M&A後の会社や従業員の状況など、実際の中小企業M&Aの体験談をご講演いただきました。

中尾様、向井珍味堂社のご紹介と、M&Aを検討した経緯をお教え下さい

写真:アペックス社が輸入販売している北欧雑貨の一例
向井珍味堂社の製品

中尾 向井珍味堂は、大阪市で1947年に創業し、きな粉や香辛料、青のり、ゴマ等の製造を行っています。「他にはない、珍しいおいしい味のものを作る会社」として、国産天然素材の調達や設備の独自開発にこだわり、「小さいマーケットで大きなシェア」を複数持つというポリシーのもと多品種小ロットで製造を行っています。2012年には、「業務用きな粉」で日本食糧新聞社主催の『第16回業務用加工食品ヒット賞』を受賞いたしました。

厳しい環境の中でも業績は堅調に推移していましたが、私には子供と言えば娘しかおらず、後継者がいませんでした。よって、事業承継に関してはかなり前から慎重に検討しており、約15年前に日本M&Aセンターのセミナーに参加しました。並行して社内承継も検討し幹部社員の教育に注力しましたが、現場で活躍することと会社を経営していくことは、別の難しさがあると感じていました

そのような折、軽い怪我で短期間入院したことを機に、本格的に事業承継を進めなくてはと考えるようになりました。毎日奔走しながら経営を続けていると、下りのエスカレーターを駆け上がり続けているような感覚に陥いることがあります。まだ50代とはいえ、「もし将来私が突然体調を崩して倒れてしまったら、エスカレーターを転げ落ちてしまうことにならないか」と不安を感じたのです。この不安を払拭し、販路を拡大して成長を続けるためには、他社と資本提携をすることが最善の方法だと思いました。日本M&Aセンターの雨森さん、今井さんと情報交換をさせていただきながら、慎重にお相手選びを進めていくことにしました。

東様、ヒガシマル社のご紹介と、向井珍味堂社との資本業務提携に至った経緯を教えて下さい

 ヒガシマルは、偶然にも向井珍味堂社と同じ1947年に創業いたしました。鹿児島県日置市に本社を置き、養魚用配合飼料や乾麺・即席麺等の製造を主事業として展開する食品製造会社です。養魚用配合飼料においては、成長・増肉効果の高い飼料の研究開発を継続的に行い、国内でトップシェアを誇るほか、世界19カ国にも輸出しています。食品事業においては、「伝統の味と心」をキーワードに、手作り工程を取り入れた乾麺、「本かえし製法」で作られためんつゆ等、伝統技術と地域特性を生かした商品開発を行っています。

2012年には、日本M&Aセンターの竹内さんからのご紹介で、横浜市のプレミアムなカレールーで有名なコスモ食品株式会社を譲受けました。このM&Aが成功したこともあり、竹内さんに、またM&Aを検討したいとご相談させていただきました。

ご提案いただいた向井珍味堂社は、ニッチな業界で高いシェアを持ち、「自然食品・健康・高付加価値」商品を製造していて、製造管理ノウハウが非常に高い企業だと感じました。貯蔵食品害虫の発生を防ぐ殺卵技術特許を持つなど、研究にも熱心です。食品用大豆市場はやや縮小傾向にあるものの、きな粉の市場は拡大していますから、拡販に力を入れることでさらなる成長が期待できます。また、近畿圏で販売体制・拠点作りが可能になりますし、新商材を拡充し製造ノウハウを獲得できます。これらのことから、資本提携によりシナジーを創出できると確信し、ぜひとも譲受けたいとお伝えしました。

中尾様、ヒガシマル社を相手企業として選んだ理由をお教えください

中尾 同じ製造業であったことが最大の決め手です。卸や小売と組めば販路は広がりますが、当社が大切にしている品質へのこだわりを理解してくれる製造業が良いと思っていました。ヒガシマル社は飼料の研究開発にも積極的に取り組まれていて、立派な設備や工場を案内していただいた際、この会社であれば当社の技術を大切にしてくれると思いました。また、2012年8月にテレビ東京系列「カンブリア宮殿」に日本M&Aセンターが取り上げられた際、コスモ食品社とヒガシマル社の調印式の様子が放映されていて、東社長は譲渡企業の理念を尊重してくれる方だという印象を持っていたため、安心して資本提携を決意しました。

現状はいかがですか?

中尾 私自身は、株式譲渡後、会長兼最高顧問として経営に携わっています。ヒガシマル社の本社入口には向井珍味堂の商品を並べていただくなど、非常に良い関係を築くことができています。また、二人三脚で経営してきてたくさん苦労をかけた妻が、「やっと肩の荷が下りた」と安堵しているのを見て、譲渡して良かったと心の底から思いました。業績についても、ヒガシマル社との提携で販路が拡大したことにより、順調に伸びています。今後は、世界にも当社の商品を販売していきたいと思っています。

 継続的な事業拡大を行うとともに、「他にはない、珍しいおいしい味のものを作る」、「ベストセラーよりもロングセラー」という中尾様の想いを受け継ぎ、「他にはない、珍しいおいしい味」を提供する食品メーカーへと進化を遂げてまいります

本件にあたっては、コスモ食品、向井珍味堂と、素晴らしい会社を紹介していただいた竹内さんに感謝しております。引き続き良い提案をいただけることを大いに期待しています。

(担当者から)

日本M&Aセンターでは、M&Aの仲介に当たり譲渡企業担当者・譲受企業担当者・サポートする専門家(会計・法律・税務面)などで構成される3~5名のプロジェクト体制で、お客様のサポートを行っています。ご相談からお相手探し、スキーム構築、最終契約まで、すべての方のメリットをかんがみ、効果創出のための最大公約数を見つけ出す作業を行います。

  • 執行役員 事業法人部長 雨森 良治

    財務内容も経営者のお人柄も抜群の向井珍味堂社ですので関心を持つ企業も多く、最終的にヒガシマル社とのご縁をつなぐことができました。こだわりの日本食文化を海外に!をキーワードに益々の発展が期待できる良いマッチングだったと思います。

  • 事業法人部ディールマネージャー 今井進一

    中尾様は一貫して自社の発展と従業員の皆様の将来を第一に考えておられ、ご訪問の度に将来に向けた想いをお聞かせいただきました。歴史あるすばらしい企業を次世代に引き継ぐお手伝いが出来たことを、非常に嬉しく思います。両社の益々の発展を祈念しております。

  • 執行役員 事業法人部長 竹内 直樹

    東社長は、当社の「経営者のためのM&A セミナー」に何度もご出席いただき、事業承継型M&Aについて熱心に勉強いただいておりました。そういった背景から私としても安心してご紹介させていただくことが出来ました。今後も積極的にお手伝いさせていただきたいと思っております。

広報誌「M&A」vol.36
M&A vol.36

このインタビューは日本M&Aセンター広報誌「M&A vol.36」に掲載されています。