Vol.45

生命保険業とM&A提案に親和性

[特別対談]明治安田生命尾越専務×当社社長三宅

明治安田生命保険相互会社 専務執行役 尾越達男氏に、
生命保険という切り口からみた事業承継・M&Aについてお話いただきました。

経営者は、“企業”と“個人”それぞれのリスクマネジメントを考えて―両社の専門性を活かして経営者の人生をサポートする体制づくりを開始

三宅: 中小企業経営者は高齢化が進み、中小企業においても生命保険の重要性が増しつつあります。
 中小企業の経営者が亡くなると、残された会社には2つの問題が生じます。1つは相続税の問題。高額な相続税の納税原資調達に相続者が四苦八苦することがあります。もう1つは資金繰りの問題。与信が落ちて資金繰りが苦しくなるケースをよく見かけます。

尾越: 経営者は、企業と個人、それぞれのリスクマネジメントを考えなくてはなりません。
 中小企業に対する生命保険営業では、事業保障資金準備や退職慰労金など、将来必要になる費用準備について提案をしています。
経営者の方々とはアフターフォローを通じて何回もお会いするため、事業承継問題が話題になることがあります。しかし我々はその問題について解決方法の提案はできません。
お客様のためにも、こういった専門外の問題については外部専門会社と連携していく必要があると考えています。

三宅: 中小企業の経営者が亡くなられたとき、資金面については生命保険でカバーすることができますが、後継者が不在の企業で、経営者をどうするかについては生命保険で手助けをすることは難しい。一方、我々は後継者が不在の企業に対し、M&Aを通じて企業の存続をお手伝いすることができます。
しかしながら、M&Aのご相談をいただいてから成約までにはそれなりの時間がかかるので、相続税対策や資金繰り対応に間に合わないケースがあります。
 その点で、両社の補完効果は大きく、双方の歯車が噛み合うことでリスクマネジメントが有効に機能するものと確信しています。

尾越: 営業現場では「経営者から相続・事業承継についての相談がある」といった話を頻繁に耳にしますが、「M&Aについて相談がある」とはあまり聞きません。これは、経営者からM&Aニーズのサインが出ていても我々の専門性が欠けているために経営者に対してアプローチできていないことを示していると思います。
 M&Aに関するアンテナを高く持ち、お客様との会話の中でM&Aニーズを少しでもヒアリングしたら、専門家としての御社をご紹介する―そういった連携を深めてお客様満足を高めていきたいですね。M&Aを進めていく中では生命保険を活用する場面も必ず出てきますから、お互いにWin-Winの関係だと考えます。

三宅: 例えば、中小企業に対して初期的には相続税評価額とそれに伴う納税資金を算出、中期的に生命保険の契約と契約者のアフターフォロー、さらに時が経って事業承継問題が出てきたらM&A支援を行う。
 このような社長の人生の時間軸でご支援ができれば、アフターフォローも一連の流れができますね。

人生に寄り添う生命保険の営業相手だからこそ話せる経営者の悩みがある

尾越: 経営者は、企業と個人、それぞれのリスクマネジメントを考えなくてはならないと申しましたが、我々はこの両面からアフターフォローを行っています。我々の活動の中では、お客様の奥様との交流もあります。奥様からは「息子が会社を継ぐ気がない」といった事業承継についての話も出てきます。

三宅: それは驚きですね!当社でもなかなか聞き出しづらいことです。保険営業はお客様の人生に寄り添うスタンスなので、そういったことも相談しやすいのですね。

尾越: お客様と長きに亘ってお付き合いし接点を持つ中で、年に数回の面談時にいろいろなお話を伺うことがあります。もしそこでM&Aの活用という選択肢を情報提供することができればお客様との接点をさらに深めることができるでしょう。専門家の紹介を含め、我々が手を差し伸べてお客様に寄り添っていく活動が重要だと思います。
 今後は日本M&Aセンター様と共に、お互いの得意分野を活かしてお客様の課題を解決していく姿を見せることがお互いの強い信頼関係構築につながると考えます。お互いに協力し強力なソリューション体制をつくっていきましょう。

明治安田生命相互保険会社 専務執行役
尾越 達男 おごし たつお

昭和31年生まれ
法人サービス部長、公法人第三部長、執行役商品部長を経て
平成26年4月 常務執行役 代理店営業部門長に就任
平成28年4月より現職

M&A vol.45

広報誌 M&A vol.45